2.24.2011

[music] Hal Willner and Philip Glass perform for Allen Ginsberg

ほんとうは火曜日に発つ予定だったの。 金曜日にのびた。 ちょっとだけね。 ちっ。

前に書いたかもしれんが、2月のThe Stoneのカレンダーは、"curated by Laurie Anderson and Lou Reed"であって、メンツがすごい。 

このふたりによるValentine's Day duoがあったし(2/15だけど)、日曜日毎に午後ずっといろんなひとを招いてレクチャーとかしてる。 あと教授とかもやる。

ここが面倒なのは、前売りとかないので、当日小屋の外に並ぶしかないことなのね。2月の寒い晩に。
しかも並んだところで、もともとちっちゃいとこなので、招待客とかが多い場合はすぐアウトだし。
でも、こういう地道な苦労をして音楽を聴く、というのもわるくないのよ、子供たち。

そんななかのいち企画。 2/22の10:00pmから。 8:30くらいから並んで、それでも結構あぶなかった。 お代は特別料金で$20。

Hal Willnerは生前のGinsbergとレコードつくっていたし、Philip Glassもそう、このふたりによるDuo。
いちど生Hal Willnerは見ておきたかったし、Philip Glassもソロピアノ、というのは珍しいので聴いておきたい。 Poetry Readingだけど、という点については、こないだの映画"Howl"でも、Patti Smithのリーディングでもはっきりしているように、Allen Ginsbergの詩は読んでいるだけで音楽になってしまうものなの。

会場(ていうか室内)にはLou Reedさんがすごくよい御機嫌で立っていたので、ぼくはきのう、約40年前のきみを見たよ、すごく機嫌わるそうだったよ、て言ってあげたくなった。

10:10くらいにHal Willnerさんが出てきたので、みんなでわー、て言ったらピアノの裏にあるお手洗いに行っただけで、手を振りながらそのまま地下の楽屋に戻っていった。 へんなの。

そのあとすぐにふたりで出てきて、最初にやったのが1960年の"The Magic Song"から。
いちおう、どういう詩なのか簡単な説明をしてくれるのだが、あんまよくわからず。

でも、ピアノと声はびっくりするくらいあってて、おもしろい。
特に合わせている素振りなんかこれぽっちもないのに、なんともいえない破綻した調性、みたいなただものではない凄みをきかせるDuo。

ふたつめのが、これは有名だし、Webに本人が朗読する動画もある"C'mon Pigs of Western Civilization Eat More Grease"。 ほんとに音楽だし、たのしいし。

Philip Glassのピアノはでっかい音でひたすら力強く、たまにミニマル寄りのフレーズも入るが、それでもダイナミックにがーんと鳴る。 このひとはなぜかいっつも57thの地下鉄のホームにいるとこを見かけるのだが、こんなピアノを叩くひとだったのね。

一番音楽的で美しく鳴ったのが、もともとレコードにもなっているらしい"Wichita Vortex Sutra"。 カンサスのだだっぴろいランドスケープがふわっと目の前にくるかんじ。

Halが話したAllenとのエピソードでおもしろかったのは、Brooklynからふたりでtaxiに乗ってマンハッタンに帰ったとき、車内でサルマン・ラシュディの話題になって、運転手が「殺されてもしょうがない」みたいなことを言ったら、Allenが猛り狂って運転手の後ろのガラスをばんばんぶったたいて荒れて、橋のまんなかで降ろされちゃった、ていうやつ。 熱いひとでもあったのね。

ラストはやっぱし"Holy"で、しかしこの"Holy"はすごかった。 映画でJames Francoがやったのよか、ぐいぐい迫ってきた。 なんでかしら。 やっぱし年季?

終わった瞬間、「ブラボ~!!」てひとり絶叫したのがLou Reedさんだった。 はいはい。

で、楽屋に引っ込まないアンコールで"I am the King of May"をやっておわり。
Lou Reedさんが、こんどはひとり立ち上がって熱烈に拍手しているので、みんな立ちあがらないわけにはいかなくなって、なんとなく立って拍手した。

いや、でもほんとにすごくよかったのよ。

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