8.21.2018

[music] Pere Ubu

17日の金曜日の夕方にモントークからバスでマンハッタンに入って、The Morgan Library & Museumをのぞいてから、West Villageの(le) poisson rougeに入ったのが20:20くらい。 ありえない湿気の晩だった。

(le) poisson rougeは、最近はクラブ寄りのお祭りライブが多くなってしまったようだがたまにこういう変なのをやってくれる。
調べてみると最後に来たのは2012年のLambchopで、その前は2011年のElenoir Friedburgerで、その前はJon Brionだった。

Pere Ubuのライブを最後に見たのは93年の”Story of My Life”のツアーをIrving Plazaで見たときだったかしら? あれもとてつもないライブで、これがあればグランジもオルタナもぜんぜんいらんわ、とその貫禄に圧倒されたことを思い出す。 でもあれから20年以上経ってもまだライブしているとは思わなかったねえ。(あ、Pere Ubu自身は軽く結成40年越えてて、アンダーグラウンドのUbu王だからね)

前座がふたつあったのだが、体力がしんでいたので20:30くらいに始まるであろうメインだけ。
バックはギター、ベース、ドラムス、エレクトロ&テルミンの4名、ドラムス以外はそれなりのお歳のみなさんで、でも支えられてなんとかステージに上がって杖ついてまんなかに来れたDavid Thomasさんが一番心配なかんじで、椅子に座って譜面台を睨みつつ、赤ワインの瓶を取りだして自分でグラスにとくとく注いで呑みながら始める。

音はRobert Wheeler氏のテルミンが唸りをあげながらもギター中心の気持ちよいがりがりで、そんなにジャンクでもアヴァンでもそんなにみっしりしているわけでもないただのロケンロールしているとこが素敵で、途中からベースにTony Maimoneさんが替わって入ると更に滑りがよくなって、いくらでも浸っていられる。

それよかびっくりなのはDavid Thomas氏で、外見だけだと志ん生とかヒチコックとかペンギンとか、(歳を重ねた)青山真治先生というか、でもなのに声はちっとも枯れていないしおしゃべりは軽くてお茶目で、こんなに歳とっちゃったのにさー、履いてるのはただのサンダルだし着てるのはこんなデニムなんだよね、とか言ってて、でも曲が始まると完全にバンドの、Pere Ubuのヴォーカルとして一枚になるの。

ラストは*Love Love Love*であげてあげて、すげえなーと思っていると、引っ込むのは大変なのでここからそのままアンコールね、と言って、がんがんの”Kick Out the Jams”をぶちかまし、なんてことない顔してそのまま”Sonic Reducer”に入っていって、なんだこれ、って呆然としていると”Smells Like Teen Spirit”が鳴り出して、わわわ、ってなったらそこはイントロだけでそのまま*Final Solution*になだれこむ。 そういうことかー。 “Don't need a cure”の連呼から”Need a Final Solution”と歌う。 若い頃とは別の聴こえ方にはなるのかもしれないけど、いろんな意味で決定版だよね。

そうは言いながらも、確かに治療はいらないけどこれがFinalになるともまったく思えなかったことは確かで、また会おうね David! て気持ちよく外に出た。 そしたら小雨の裏で変な気圧が渦を巻いてて、たいへんぐったり気持ちわるくなった。 夏はまだぜんぜん終わっていないのだった。

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