8.05.2018

[film] Sicario: Day of the Soldado (2018)

7月22日、日曜日の昼、CurzonのAldgateで見ました。 英国でのタイトルは“Sicario 2: Soldado”。
1の方は見ていなくて、でも予告がなんかかっこよかったのと、レビューもよかったから行ってみた。1を見ていなくてもだいじょうぶだったと思う。たぶん。

米国 - メキシコ国境の国境越え不法移民摘発の現場で自爆テロがあって、さらにカンサスのスーパーでも同様の自爆テロが起こって、背景にメキシコのドラッグカルテル間の抗争があると見た米国政府 - CIAは特命チームのMatt Graver (Josh Brolin)に声を掛け、彼はコロンビアにいたAlejandro (Benicio del Toro) をチームに呼び寄せる。

彼らの計画は抗争しているライバル組織の片方の親分の娘Isabela (Isabela Moner) - めちゃくちゃ気が強い - を誘拐して双方でどんぱちを誘発して自滅させるというもので、誘拐自体はうまくいって米国側にIsabela を運んで、これも自演で救出した彼女を敵側の縄張りを通って帰すところでまるごと一網打尽にしようとするのだが、護送する途中で護衛を頼んだメキシコ警察が突然襲ってきてAlejandroとIsabelaは砂漠に放り出されてしまう。 メキシコ警察との間でやばいことになるのを避けたい米国政府はこれ以上本件に関与することを禁じてしまったので、メキシコにとり残されたふたりはどうなっちゃうのか。

ていうのに、国境越えの移民移送をアメリカ側で手引きするブローカー組織に誘われて腕を試されようとしているメキシコ系青年Miguel (Elijah Rodriguez)の成長とか葛藤とかが絡んでくるの。

Josh BrolinとBenicio del Toroのしぶとい凶犬の面構えが並んでいる時点でTomとかDanielとかJeremyとかMattとかが出てくるような世界を救え系のではなくて、どいつもこいつも汚れた世界に足つっこんでる西部劇みたいのかと思って、でもそれよりは街中ではなく国境を跨いだ、というより国境を無化するふうに - 空撮のかっこいいこと - 成り立ったギャング映画なのかも、と思った。

どれだけ空から偵察して確認してもどこが国境なのか安全圏なのかも、誰が敵味方なのかもわからず、銃器だけはいくらでもあって、そこで取り引きされるのは金でもドラッグでもなく、人 - 若者たち - であるような、そんなギャング同士の抗争。 これ、泥沼というより底なしで、なぜって金とかドラッグ起因は良い悪いが明確にわかるけど、人になっちゃうとそうはいかないから。
(いまの日本政府がくそなのはそういうことなの、ここのギャングのやってることと同じくだんない抗争のための動員なの)

あのBenicio del Toroにはびっくりしたわ。(見ればわかる)

シリーズとしてはまだ続きそうだねえ。

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