2.23.2023

[film] Ant-Man and the Wasp: Quantumania (2023)

2月18日、土曜日の午前、109シネマズ二子玉川で見ました。 IMAX 3Dで。

“Quantumania”には”ant”と”man”が入っている、と。そんな言葉遊びみたいなとこを含めて、不思議の国のアリスをやりたいのかと思った。 1作目がScottで2作目がHopeで、3作目はCassieのお話になる - ハンプティ・ダンプティみたいのも出てくるし。でも(みんなが悲鳴をあげていたように)狂言廻しとなるLuis (Michael Peña)がいない…

監督はAnt-Manの過去2作も作ってきたPeyton Reedで、Peyton Reedならばきっと... でも.. というNew Yorker誌のRichard Brodyのレビューを見て、ううむやはりそうかー、と思って、でも見る。
“Babylon”よりはぜんぜんましだと思ったよ。 コミックだし。

Scott Lang (Paul Rudd)はサン・フランシスコでご機嫌な日々を送っていて、City Lights Bookstore - 似てるけどレイアウトが変だ、と思ったらロンドンにセットを作ったって - で自伝の朗読会をしたり、でもCassie (Kathryn Newton)が警察に補導されたり、すべてが快調というわけでもない。

誕生日に家族みんな - Hope/Wasp (Evangeline Lilly), Janet (Michelle Pfeiffer), Hank Pym (Michael Douglas)でのお祝いの場でCassieが量子世界とのポータルよ!って得意げに披露したらおばあちゃんのJanetが怒り狂って、すぐ止めなさい! って言ったところで全員が向こう側に引き摺りこまれてしまう。

落ちた先の量子世界ではScott/CassieとJanet/Hank/Hope組で別れてしまい、変な連中とか生き物とかに遭遇しながら互いを探していく。Janetはこうなることがわかっていたふうなのでみんなでどういうこと? って聞くと、いろいろあったのよ.. しか言わない。

Janetがひとり向こう側にいた時に彼方から現れて困っていたところ助けてあげたKang (Jonathan Majors)が実は最悪・極悪の粘着野郎で、ひとりででっかい帝国を築きあげていて、Janetが間一髪でKangが再び外宇宙に出て破壊活動ができないようにしておいたのをなんとかしろ - 機械をもとに戻せ、ってJanetたちに迫って襲いかかってくるの。

というのがメインのライン - Kang軍 vs. Ant-Man&反乱軍 - なのだが、かつてJanetとなにかあったらしいLord Krylar (Bill Murray)とか、1作目で弾き飛ばされて改造人間(ハンプティ・ダンプティ)になっているDarren (Corey Stoll)とか、反乱軍のJentorra (Katy O'Brian)とか、いろんな連中が顔をだしてくるし、なんといっても蟻だから、とにかくわらわらごちゃごちゃしていても文句は言えない。

Janetはかつてここの世界で本当になにをやらかしていたのか - 家族の間に巻き起こる疑念とか、よくある父と娘の葛藤とか、Kangの背後にいるのは誰なのかとか、みんな無事に戻ることはできるのか - これだけあったら個々のパーツは薄まっちゃうし、テンポはどうしても鈍くなる。これまではLuisの3人組がうまく合いの手を入れてくれたのにそれもないし。戦争の規模からしたら”Avengers: Endgame” (2019)と同じくらいのぐじゃぐじゃ、のように見えるけどそこをなんとかしないと戻れない。

で、それらをカバーしてがんばるのがよくできたムコ殿 - Scott Langひとり - そういう話(ヒーローもの)なので仕方ないにしてもちょっとかわいそうだった。本来一緒に戦ってくれそうなHankはJanetの件で明らかに拗ねているし、Cassieは彼からすればまだ子供だし、Janetは劇薬っぽいし、Hopeは親の側と夫の側、両方を眺めてバランスを取ろうとしているようだし。

どうせならJanetがすべてを清算するの巻、にしてもよかったのに。それくらい今回のMichelle Pfeiffer、気合いが入っていると思った。Michael Douglasに対しても相当言いたいことありそうだし。

それかHankが、おまえが何をしていたかはすべて蟻たちに聞いたぞ! ってJanetに突きつけると、ほんとあんたってくそみみっちい男ね! って、Janetは返して、そのまま『ローズ家の戦争』(1989)の泥沼に(それどころじゃない)、とか。

Cassieの話に寄せるなら、Jentorraとの恋とかDarrenとのこととか、でもそれだけだと弱いかー。

へんな生き物もいっぱい出てくるのでなんでもありそうなのに、巨大化するのが父娘とアリくらい、ってなんかつまんないかも。ばかでかいチェシャ猫とか出してほしかったな。「可能性」のとこの増殖だって、もっといろんな可能性があったのではないか。

などというようなことを際限なくだらだら書いていける/書きたくなる、というのはやはりScott Langとこの世界が好きだからだと思った。

音楽はところどころで中途半端によくて、そしたらやっぱりChristophe Beckだった。
あと、ぜんぜんわからなかったが、あれってEelsのMark Oliver Everett だったのかー。

"Gangsta's Paradise" (1995)のPVのパロディをMichelle PfeifferとJonathan Majorsでやってほしい。

エンドロールで出てきたあの人については、今後のMCUのエンドロールぜんぶにいちいち出てきて「ほら、あれがあいつだ」ってお約束で言うようにしてくれないか。

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