4.09.2020

[film] Calamity Jane (1953)

3日の晩、BFI Playerで見ました。ふだん映画館に通っている日々だと、昔の映画と最近の映画と半々くらいの比率で見ていて、だって昔の映画って本当におもしろいからなのだが、お家で見るときに気になったのが昔の映画をデジタル・コンテンツ(けっ)として見るとなると、こないだのフェリーニとかベルイマンとかアントニオーニのようにお金かけて4Kリストアされているやつは別として、映画館に行けば35mmとか16mmのプリントで見れるやつがPCの画面になっちゃうのは残念だなあ…  だった。 これに対抗するには自分の家の中に35mmの上映施設を作るしかないのだが、その最初の0.02歩くらいで寿命が来てしまうだろうから、諦めて見る。

どうせだから明るくて楽しそうなのを、とBFIの昨年のMusicals! 特集で見逃していたやつを。これ、Sold outしていて入れなかったから。というのとこの日 - 4月3日はDoris Dayの誕生日だったから。

西部開拓時代に実在した女性ガンマン - Calamity Jane (1856-1903)のお話し。でも生涯を追うというより彼女がDeadwoodにいた頃のことをミュージカルとしておもしろ楽しく脚色したもの。
テクニカラーだったので、頭のなかでここはフィルムだったらこんなふうに見えるはず、って補正しつつ見る。

Calamity Jane (Doris Day)は駅馬車の天辺に乗って荒野をびゅんびゅん飛ばしていくメッセンジャー(飛脚)でどんなことでもあたしに任しときな! って威勢がいいの。

馴染みの酒場が呼んだ歌手(女性のFrancesを読んだら男性のFrancisがやってきた)のごたごたで、あたしがなんとかしたる! ってシカゴ(シカゲ、って発音する)に行って人気歌手のAdelaid Adams (Gale Robbins)を連れていこうとするのだが彼女はヨーロッパに旅立つところで替わりにそこにいたメイドのKatie (Allyn McLerie)を連れて帰ってくる。最初はこいつだいじょうぶか? だったのだが開き直って腹を括ったKatieのステージはうまくいって、一気に人気者になるのだが、そうするとCalamityが密かに想っていたWild Bill Hickok (Howard Keel)とか中尉のDaniel Gilmartin (Philip Carey)も含めた四つ巴の恋争いに発展して、KatieはCalamityにもっと女の子っぽくすればいいのよ、って説いて - "Woman's Touch" - がんばるのだが結局は ...

元気に楽しく歌って踊るDoris Dayを見て聴いてほれぼれうっとり(オスカーを獲った"Secret Love"は名曲だねえ)できればよいので、十分なのだが、ここで展開される男らしさ - 女らしさの出し方、こうすればもてる - これだからもてない、みたいな議論  - ぜんぜん議論を呼ぶふうの出し方をしていないのだがそれ故にかえって掘りたくなる – のネタの宝庫かも、って思った。「らしさ」なんてどうでもいいじゃんどーんと行ったれ、なのだが、この「らしさ」を求めてくる土壌とか平原がありありくっきりテクニカラーで描かれているのでふうん、て唸ってしまうの。よい意味で(かな?)。 こういうのもあれば、こないだの”Harriet”みたいのもある。

こういうのにきゃーきゃー旗をふれる、って幸せなのかしら。幸せなんだろうな(棒)。
こういうのって、マキノ正博が撮ったらめちゃくちゃおもしろくて痛快なやつになったはずなんだけどなー。

ところで、”Calamity Jane”の名前を最初に知ったのはThe Fifth Avenue Bandだった。高校生くらい。アメリカのバンドなのにかっこいいじゃんか、って。


なんだよボリス、心配させやがって、ってみんなが突っ込む。 とにかくよかったね。
明日からイースターの四連休なのだがどうしろと ...

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