11.24.2011

[film] Kooky (2010)

日曜日も先週とおなじく映画2本だけみてぱたり。

昼間、New Brooklyn Cuisineの代表といわれる(ことが多い)Fort GreeneのThe General Greeneに行った。
要は素朴で、でも丁寧に作ってあるアメリカン、というだけだと思うのだが、どのお皿もあきれるくらいおいしい。
なんでフライドチキンとワッフルが同じ皿の上で喧嘩しないのかがわかったし、Buttermilk Biscuitのほっこり感はどんなよくできたブリオッシュやマドレーヌをも凌ぐ鮮烈なものでした。 デザートの塩キャラメルサンデーがまたなんであんな...

で、BAMのPuppet映画祭(この日が最終日)でこれ見ました。



チェコの実写人形劇(かなあ)。 これがUSプレミアだそうで、Kookyがこの映画祭のパンフの表紙だったし、主催のJim Henson財団のおばさんもとにかくいいのよ、て絶賛していた。

よれたひょろひょろのクマ(?)みたいなぬいぐるみがKookyで、彼とその同類がそのキャラの世界のなかで動いていくお話ではなかった。
喘息もちの男の子がKookyとずっとに一緒にいて、Kookyはぼろになってきたし、洗うこともできないから、と親が捨てちゃうの。
でもKookyと一緒にいたい男の子がKooky戻ってきて、て祈るとゴミ捨て場のKookyは動きだして、ゴミ捨て場を抜けて森に入っていくの。

でもゴミ捨て場を管理している警察みたいな連中(腐ったペットボトルみたいのでできてる)とかはKookyを追っかけだして、森に入ったKookyは森の仲間をみつけて、一緒に森を抜けて男の子の元に帰ろうとするの。
木の実とかきのことか芋とか、そういうのでできた仲間のほかに、ほんもんのリスとかキツネとかイノシシとかナメクジとかうじ虫とかトリとか、いっぱい出てきて助けあって一緒に動くし、なんかすごい。

それと並行して男の子の喘息は悪化していって、Kookyは戻らなきゃってけなげにがんばるの。
こないだの、"Toy Story 3"にもあった、あのきゅーんとするかんじが、じわじわくる。

Toy Storyの場合、それはいつかは離れなきゃいけないおもちゃ達の想い(それはわれわれ人間のものでもある - 永遠の片想い)に貫かれていたわけだが、こっちはあの男の子の祈りにも似た願いが全編をドライブする。 それはKookyに対してだけじゃなくて、森のいろんな生き物とか、犬ころとか、ショッピングセンターにたむろしているホームレスとか、世界全体を覆っていて、Kookyは、Kookyを乗せた車は、それをぜんぶ背負って懸命に走っていく。 単に持ち主のところに帰るだけじゃない、Kookyは鳥の卵だって、ホームレスだって救う。 
Kookyは彼の目になり、翼になって、世界を捕まえようとする。(両想いなの) 

Toy Storyのキャラクター達だったら、或いはチェブラーシカみたいなのだったら、わかる。 彼らはそういうふうに創られた連中だから。
でも、Kookyは、そこらで、$5くらいで売っていそうなただの布きれクマ人形なのに。 そいつが糸かなんかでひょこひょこ動いているだけなのに、なんでこんなにじーんとしてしまうのか、と。

場内にいっぱいいるガキ共は大喜びでしたが、それ以上に大人も十分にどよめいていた。 
どっちかというと大人のための、だったかも。

でも、くーきー、いいな。

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