9.21.2022

[music] Primavera Sound LA - Day3 Sept.18

18日、日曜日、3日目の午前中、パサデナに行ってそこからそのまま1時半くらいに会場に入った。
なんでパサデナだったかというとLAのDowntownにはJ.Crewがなくて(J.Crewのはずっと買いだめしてきたのだがここのとこ機会がなかったので)、どこも場所も半端に遠くて、でもパサデナのならPrimaveraの最寄り駅が同じMetroの路線上にあったから。

この日は最後までいるつもりはなくて、午後の3バンドだけ見ようと。
そういえばフェスで3日通して通ったのって初めてだったかも。それくらい楽に通うことができた、と。 紫外線を除けば。

Squid

ロンドンでは日本への帰国前に結構話題になっていたバンド。 これの前に演っていたGustafを木陰で聴いていたのだが、女性の声が力強くて(後でSquidのメンバーから彼女声でっかいよね、って言われていた)よかった。 なんかESGっぽい - と思ったらBrooklynのバンドだったのね。

Squid。ヴォーカルをとるドラムスとキーボード/エレクトロ担当の2人以外の3人はベースとかギターとかパーカッションとかを取っ替え引っ換えで慌しく、でも全体のトーンはドラムスの彼のキックと声でpost rock的にまとまっている。

なんというか、LCD Soundsystemがそれまでのロックの歴史いろいろをジャンキーかつ網羅的にぶちこんで彼らなりに「総括」しようとしたところに、もういっかいPavement的にとっ散らかった揺さぶりをかけているかのよう。でもばらばらにしてしまうのではなく、軟体流体のイカのぐにゃぐにゃと吸盤であれこれをうまく結線している。帰ったらちゃんと聴いてみよう。

Faye Webster

メインのステージ。天気のよい日曜日の午後にこんなにふさわしいポップスがあるだろうか。 見事だった”I Know I'm Funny Haha”の一曲目から始まって、通していくとレコードで聞けたようなきらきらしたコマーシャルなかんじはあまりなくて、彼女自身もずっとギターを抱えて歌っていた - もっとがんがん弾かせてあげてもよいのに、と思いつつもシンガーとしての魅力の方が大きいかも。

若い女の子たちがずっときゃー(cute!)って叫んでいる後ろに腕組みした(おそらく)パパママたちが相当数いて、微笑ましかった。

Dry Cleaning

これの反対側の大きめのステージではAmyl and The Sniffersが演ってて、どちらに行くか悩んだのだがやっぱりこっちか、って。

シンプルでがっちり - ややねっとりした3ピース(Magazine.. かなあ?)の上にFlorence Shawさんのpoetry readingスタイルのヴォーカルが被さる。彼女の声のトーンの素っ気なさが不機嫌や怨のほうに籠っていかずに、知るかそんなの、みたいなところに留まっていたのはよいふうに曲を引っぱりあげている気がした。たまに楽しそうに笑ったりする場面もあって、よい人なのかも、とか。もうじきリリースされる新譜を待ちたい。

会場を出たのは午後5時半くらいだったのだが、エントランスには長い列ができていた。 これから見る人もいるんだねえ。

この日は女王様の国葬があったのだが西海岸時間だと深夜1時くらいからで、気がついたら落ちてて目覚めたら棺はウィンザー城に飛んでいたのでびっくりした。


その他のこと;

The Last Bookstoreでは、Annex(高めの古本コーナー)の方ではじめていくつか買った。ここってレジのところでいっつも、この本(or レコード)すごくいいよね! とか声を掛けられるのだが、今回のはうううこれ最高よねいいなあー、って散々言われた。がんばって浸りたい。

前回来たときから場所を移転していたAmoeba Hollywood、前の場所の壮観なごちゃごちゃ感は移転で失われてしまったのではないか、と危惧していたのだが、ぜんぜんそんなことはなく、更にぐじゃぐじゃが広がっていて、30分くらい上の壁を見たり下の箱を漁ったり、を繰り返していたら気持ち悪くなってきたので出た。(これでセーブした気分になったのが結局ぜんぶ古本の方に流れた。ばかばか)

レコ屋といえば、フェスの会場内にも出店があって – あと、いろんなヴィンテージのポスターを売っているとこも - 日本盤をいっぱい扱っていたりNew Wave系が充実していたり自分はそういうマニアみたいのは卒業したのだ、って無視していたのだが、なんかむず痒くて帰り際にお土産として1枚だけ買った。

美術館はThe Broadとそのお向かいのMOCA(Museum of Contemporary Art)の、どちらも常設展を見た。The Broadは前に来た時はなかったので今回が初めて。村上隆の有料の展示はパス。

ど真ん中の正統派教科書としてモダン・アートのいろはをでっかく散らしたThe Broadと、そこに少しだけアメリカ – 西海岸ローカルの視点が入ったMOCAと、これらがどちらも無料ってすばらしいよね。モダン・アートって、そもそもそうやって見られないと意味ないよね、って。

Grand Central Marketは朝早くとか午後遅めしか行けなかったせいかもしれないが以前ほどの活気はなかったかもだけど、eggslutはまだあって、お肉屋はなくなってて、ドーナツ屋はあって、などなど。

LAのDowntownは前回来た時よりコロナの影響もあるのだろう、寂れてちょっと怖いかんじにはなっていた。映画みたいに壁に並ばせて手錠かけているとことか見たし(真昼間、本屋の向かい)。

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