10.25.2019

[music] Lloyd Cole

24日の晩、IshlingtonのUnion Chapelで見ました。(前回ここに来たのはTangerine Dreamのとき)。London 2 Daysの1日目。

Lloyd Coleは88年(軽く30年前かよ、かんべんしておくれよ)の中野サンプラザでLloyd Cole and the Commotionsとして見て以来…  あの時は、”Mainstream” (1987)というすばらしい作品を出した後だったので絶対チケット売り切れちゃう、ってがんばったのにストレスなくふつうに最前列が取れてしまったという(会場全体でも前の方までしか入っていなかったかも)、でもライブそのものはすばらしく漲ったもので、でもバンドはこの後しばらくしたら解散してしまったので、なんかLloydには悪いことしたかも - この借りをいつかー、と思ってNew YorkでもソロやThe Negativesのライブに行く機会は結構あったのに、気づいてみれば30年だよ。

Lloyd Cole and the Commotionsというバンドは80年代中期のグラスゴー(の爽やかなあれら)出、いう文脈で語られがちだと思うが、彼らの音は3枚のスタジオアルバムを聴けばわかるようにそのスタイルをころころ変えており、あれらとはちょっと違うことがわかるし、Lloyd Coleは単にとても優れた英国のソングライターでありシンガーだと思う。それこそRay Daviesに匹敵するくらいの。

場所は教会なので椅子席で手前に聖書を置く板があって、みんなマグとかコップを置いて落ち着いて聴ける。 20時きっかり、前座なしでLloyd Coleが出てきてギター1本で。3曲めでゆったり歪むブルーズのようなフレーズから”Rattlesnakes”に入って、ソロの“Music in a Foreign Language”(この曲すき)から”My Bag”に抜ける。ギターを変える合間に直立不動でぼそぼそいろんなことを喋る。 いまのこのパフォーマンスは誰も知らないし聴きたくもない曲を演奏するただのオープニングアクトで、この後に本編が始まるよ … 云々言って約20分の休憩に。 会場にはThe Only Onesの“Another Girl Another Planet” -  ううなつかし - なんかが流れる。

21:00から本編、というか第二部で、ギターにCommotionsのNeil Clarkが入って、いきなり”Are You Ready to Be Heartbroken?”から。来日公演の最後の曲 - 2回めのアンコールの – はこれだったねえ。 頭のなかでもっとも呟かれることが多い曲のタイトル、いろんな機会のたび、だいたい年100回くらいは頭のなかを流れる。(同様のかんじで頭のなかでタイトルが繰り返されるのは、*When Love Breaks Down* - これも84年)

一応新作”Guesswork”リリースに伴うツアーなのだが、過去のソロ、The Commotionsのが半々で間にたまに新作のが入る、くらい。

次の曲はみんなにも参加してもらいたいと、ここからこっちをRedグループ、こっちをBlueグループに分けて.. まあそんなことはやらないけど、歌ってくれないと最後のあたりで自分は惨めに途方に暮れるしかなくなる、そんな曲です、とかぶつぶつ言って始まったのが"Jennifer She Said"で、それなら、とみんなで一緒に「ぱっぱらららら♪ ぱっぱらららら♪ ぱっぱらーらーらーらー♪ 」って一緒に歌ってあげる。

続いての”2cv”でも”We were simply wasting precious time” って、このフレーズもなにかと頭に浮かんで漂って消えるのよねえ。

ふたりのギターの絡みはどっちもアコースティックなのにまったくそう聴こえない – 特にNeil Clarkの高音をかんかん響かせつつうねるあれってなんなのか – “Perfect Skin”の間奏のとこなんて特にあんぐり。

最後は”Hey Rusty” (3rd) やって”Perfect Skin” (1st) やって“Lost Weekend” (2nd)で締める。”Perfect Skin”のエンディングはなぜか”Children of the Revolution”になっていたり。

1回のアンコールの最後は”Forest Fire”。 恋するふたりが会うとそこらじゅうなんでも焼き尽くしてしまうねえ、まるで山火事のように、っていう歌。 また会えますように。

20時始まり、22時半終わり。
まだまだ聴きたい曲はいっぱいあった。"Patience"とか"Brand New Friend"とか"Sean Penn Blues"とか。

この間のGuardianにふたりのすばらしいインタビュー記事が載ったので貼っておく。

https://www.theguardian.com/music/2019/oct/08/lloyd-cole-and-the-commotions-how-we-made-rattlesnakes

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。