10.26.2012

[film] Led Zeppelin: Celebration Day (2012)

木曜の晩、なんとなくあいてしまったので20:50の回のを渋谷で見て帰る。

Led Zeppelinは、髪ふり乱すくらい好き、というわけではなくて、生まれたときには既に解散してたし(殴)、手元にあるアルバムも4/10くらいだし、ハードロックバンドといえば自分にとってはThe Whoだし、音のエッジだったらCrimsonのが好きだし、ギターリフだったらMarc Bolan、Angus Young、Joe Perryとかのがえらいと思うの。 なーんて。

キャプションも字幕も一切ないのはよいのだが、画面がちらちらせわしない(実際の映像と背後に映りこんでしまうバックスクリーンと変な効果を狙ったと思われる粗いディスプレイ画像のミックス)ので年寄りにはきついかも。

あとさー、シアターはでかいくせに音がちいせえよ。バスドラなんてぜんぜん前に出てこない。

フロントのふたりは長髪でよれよれのしわしわ。ひとりのお尻はきゅんとしていてもうひとりのお尻はぼてっとしている。 
ベースだけ唯一まともで、ドラムスは音はよいけど風貌が刑務所にいるようなこわいひとなの。

全体はやっぱりRobert Plantが引っ張っていて、音ではJohn Paul Jonesが締めていて、Jimmy Pageは締まりなくガバガバ(Ramonesじゃないよ)。 Robert Plantがどれだけ積まれてもこの後断固ツアーに出なかった理由はなんとなくわかる。

そういうわけでこのライブでピークだったのは中盤、30年代のRobert JohnsonとBlind Willie Johnsonに言及してから演奏された"Trampled Under Foot" ~ "Nobody's Fault But Mine"あたりだったように思う。 Plantにとって、今Zepが再び集まって演奏するまっとうな理由があるとしたらこの辺と、あとはAhmet Ertegunへの感謝と、それくらいしかなかったのだろうね、まじで。

で、その辺の地味めの曲をやったあとで、「これまで10枚アルバムを作ってきたわけだが、そうすると演奏しないわけにはいかない曲もあるわけだ。例えばこういうの…」と棒立ち状態で言って(よい性格だよね~)、"Dazed and Confused" 以降はずっと有名なやつばっかし。

しかしこの曲の冒頭で汗でびしょびしょの白シャツを纏って光のなかに浮かびあがるJimmy Pageの姿の異様なこと。 オバQの土左衛門みたいだった。 口元なんてもうはっきりとおじいちゃんのそれで、いつ涎が糸ひいて垂れるか気が気じゃないし。 ただ、こんなガバガバでも、その締まりなさが散っていくギターの音に奇跡的な艶を与えているとこもあったりした。"The Song Remains The Same"とか。

握り(ギターソロ)系はだめだがばらちらし系はまあまあ、でもシャリ(ドラムス)とお酢(ベース)とネタ(ヴォーカル)がしっかりしているので、そこそこおいしい、そんなかんじ。

125分、ちょっと長いけど、映画用のMixはAlan Moulderさんなので音はとってもよいです。

できればもういっかい、爆音のほうで、『狂熱のライブ』との二本立てをやって、みんなで「あぁー」と俯く、いうのをやってみたい。

終わったあとで、Zepの曲を改めて聴きなおしたくなったかというと、それはなくて、久々に青池保子を読みたくなったりしたのだった。

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