7.26.2023

[film] Mission: Impossible – Dead Reckoning Part One (2023)

7月21日、金曜日の晩、109シネマズ二子玉川のIMAXで見ました。

シリーズの7作目で、監督は”Rogue Nation” (2015) – “Fallout” (2018)から続くChristopher McQuarrie。バイクに乗ったTomが崖からジャンプする宣伝 – 映画そのものよりTomすごいんだぞ、っていうのばかり見せられてどんな映画なのかはもうどうでもよいのか、って。

冒頭、ロシアの潜水艦Sevastopolが最新AIを搭載した画期的な航行システムを試そうとしていて、敵方には探知されない状態でミサイルを撃った、と思ったら敵方は消えてそいつがこっちに向かってきて、まさか.. で撃墜され乗組員はなんで? .. って顔で氷の海にぷかー。

IMF(the Impossible Mission Force って、前からあった?)のEthan Hunt (Tom Cruise)はお尋ねモノになっているIlsa Faust (Rebecca Ferguson)に接触して彼女の持っている鍵(物理的なやつ)の半分を貰え、っていうミッションをサウジアラビアの砂漠でどんぱちして、鍵を手にしてなんとかアメリカに戻るとCIAの偉い連中などがAI – “Entity”と呼んでいる - を話題にしてて、このAIは予測不能の制御不能ででもすでに世界の主要な軍事防衛や諜報や金融のシステムに入り込んで勝手なことをやり始めていて、こいつをどうにかするのが半分だけ手元にある鍵で、これのもう半分を手にして合体させて、コントロールできるようにするか破壊するかしないとやばいぞ、って。

そこでEthanのいつものチームはもう一個の鍵を手に入れるべくアブダビの空港に向かって、Ethanの昔の敵のGabriel (Esai Morales)とか手先の器用なコソ泥のGrace (Hayley Atwell)とやりあったり、預け荷物から出てきた核爆弾(なんで?)をBenjiがなぞなぞでアンロックしたり、でも結局鍵はGraceが持って消えちゃって、彼女を追ってIlsaを加えたチームがローマ経由でヴェネツィアに集まって、でも通常の通信での会話は全部”Entity”に傍受されているし、今後の計画についてもぜんぶ見透かされているので、思う壺のコースは避けなければ、って言っているうちに最後はオリエント急行 - 運転手は殺されてUnstoppableの暴走機関車になった – の上とか中とかでの追いかけっこになるの。

今回の敵は見るからに強そうな悪そうなヒトではなく、ぜんぶ先をお見通しのAIさまで、そのくせ肝は物理的な小さい鍵の奪い合いとか騙し合いで、Gabrielはその手先として動いているだけ(ちっとも強そうに見えないし)、なので作戦を立ててチームで連絡を取り合いながらができない、ぜんぶ行き当たりばったりでやるしかないぞ、という筋書きになってしまったものだから砂漠 ~ 空港 ~ ローマの路地 ~ ヴェネツィアのお城と水路 ~ オリエント急行などの人混みとかを使ったアクロバティックなアクションが満載で、それらをわーって眺めているうちに花火みたいに終わってしまう。

MIのシリーズって、1から3くらいまでだと悪役も含めて割と残っているのだが、前作(もう5年前かー)の”Fallout”なんて、もはや跡形も残っていなくて、その忘却度合いはアクションのスケールと比例して激しくなっている気がしないでもなくて、それってFast & Furiousのフランチャイズと同じかも、と思ったのはついこないだの”Fast X”と同じくローマの街を使ったカーアクションを見て。(アクションとしてはMIの方がおもしろかった気がする。好みだろうけど)

Tomがバイクで飛ぶとこは、ただあんなふうに飛んだ、って物理実験みたいなのに過ぎなくて、その前後がなんかしょぼかったかも。あの状態であのタイミングであの角度から、どうやって列車にぶち当たってなかに突入したのかを見たかったんだけどー。キートンだったらそれくらいは軽く、ぜったい見せてくれたはず。

列車のなかのあれこれ、おもしろかったけど折角ああいう列車設定にしたのだから乗客乗員のなかからなんか現れたりしてもおもしろかったのに。Steven Seagalのシェフとか。

まずはアクションありき、で、それを繋いで見せて転がしていくのはありなのだろうけど、やはりGraceの登場の仕方には違和感があって、なぜ手先が器用なスリさんがあんな形ですんなりチームに入れるのかわからない - 次ので明らかになるのか、ひょっとしてCaptain Americaの方の.. ?   あと、これだけ電脳がやられている事態なのにLutherは動かず、ハッカー系要員が誰もいないのっておかしくない? とか。

万能で物理的制約を受けないはずのAIのソースが沈んだ潜水艦のなかのハード結線された球のなかにあって、それは物理鍵を持っていかないと開けない、ってよく考えたもんだな、こんな面倒なことを考えられるのは日本のデジタル庁くらいでは?(影響受けたところはみんな紙仕事に戻されてしまうし) パート2ではダイビングの記録でも狙うのかしら。

あ、『ニューロマンサー』系の話にもできるのか。

あと、Ilsaが大好きだったので、彼女がいなくなってからあーあ、って喪失感が。

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