7.10.2023

[film] Indiana Jones and the Dial of Destiny (2023)

7月1日の晩、109シネマズ二子玉川のIMAXで見ました。『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』。

監督はJames Mangold、音楽はJohn Williams。このシリーズの5本目でこれが最後の1本となる、というのはずっと言われていた。べつに驚かない、そんなに悲しくもないかも。おじいちゃんお疲れさま、って。

Indiana Jonesのは学生の頃の最初のからずっと見てきてはいるものの、最初からあんましよくわからなくてそんなにのれていないやつで、考古学者が宝物を巡って悪と戦う冒険もの、って、考古学の探求がアクションアドベンチャーになるのはまだわかるにしても、それを別の角度から追う悪の組織と争奪して戦う、っていうのはどうなのか。考古学者ならそこまでの危険を想定して動かないといけないんじゃないか、とか思ったし、まあHarrison Fordが終始きびきびしない顔と態度で冒険にのぞんでいくのはそういうのもあるのか、とか。とにかく時代設定も含めてあまりに映画用に作られたキャラクターすぎる気がしてー。

1944年のフレンチアルプスの山中で、ナチスが奪った宝物品をもう一回奪い返そうとしているIndiana Jones (Harrison Ford)とオックスフォード考古学者のBasil Shaw (Toby Jones)がいて、宝物のうち、キリストを刺したロンギヌスの槍は偽物だったが、アンティキティラの機械(の半分)は本物だって、ナチス側の学者(?)のJürgen Voller (Mads Mikkelsen)とのちゃかちゃかした争奪合戦になるのだが列車が落っこちる前になんとかBasil Shawも含めて救いあげる。

1969年のNew York、月面着陸を祝うパレードが行われようとしている日のマンハッタン、Indiana Jonesがハンターカレッジの教授職を引退しようとしているところにBasilの娘でJonesが名付け親だったHelena (Phoebe Waller-Bridge) – “Wombat”って呼んでる – が訪ねてきて、そこの書庫に納められていた例の機械の半分を見せてほしい、って見せて貰うなりそれを引っ掴んで逃げて、そこにVollerの一味も加わって、大学の職員が撃たれてなくなり、Jonesは地下鉄の線路上を馬で走ったりの大騒ぎをした挙句に職員の殺人の容疑者にされてしまい、否応なくHelenaを追ってタンジールに渡る。

タンジールでHelenaは機械を競りで売り飛ばそうとしていたのをVollerに奪われて、それを追っかけてJonesとHelenaと若者のTeddyはギリシャの海の方に飛んで、そこでダイバーのRenaldo (Antonio Banderas)の手を借りて機械の半分の場所を記した石板を見つけて、更にそこからシチリアの洞窟に行って…

こんなふうに各地で獲物をめぐる追っかけっこを繰り返していった果てに、最後には起動された機械によって時間旅行して紀元前212年のシュラクサイ包囲戦の只中にまで行ってしまう。シリーズ前作の宇宙人と円盤もおいおい、ってなったけど、今度のも最後の方でとんでもない彼方に飛んで、Jonesは紀元前のこの場所に留まりたい、自分が追い求めてきたものがぜんぶあるなんて夢みたいだ、って言って、あ、残るんだーと思ったらHelenaがJonesをぶん殴る、そこはなかなかよかった。

ナチスの残党がこの機械を手に入れようと思うのは、まあわかるけど、Indiana Jonesが機械の導いた過去の世界に嵌ってそのまま残りたい、ってなるのって、そういうもの? それでいいの? って。もう妻も出ていっちゃったし歳だしどうでもいいのか、という投げやり感については賛否あるかも、と思った。

あそこでHelenaが、あ、そう、じゃあばいばい〜 しちゃってもよかったのかも、と少し。 数年後に発表される新Indiana Jonesシリーズの冒頭は、古代遺跡から初代Jonesの鞭と帽子が発見されるところから始まるの。

Helena = Phoebe Waller-Bridgeの役どころは”The Lady Eve” (1941)のJean = Barbara Stanwyckを狙った、と読んだのだが、ほんとかしら? “The Lady Eve”のJeanは詐欺師のパパに仕込まれた生粋ばりばりの詐欺娘で、彼女がぼんぼんの御曹司のHenry Fondaをきりきり舞いさせるのが楽しいのだが、Toby Jonesのあんな生真面目そうな教授からPhoebe Waller-Bridgeみたいな娘が生まれるだろうか? っていうのと、Jeanがかっこよくて痛快だったのはウブなHenry Fondaを最後のハネムーン列車のとこでずたぼろにしたからだったのだが、今回の相手となるのはよぼよぼ老人のJonesでしかないので(どちらにとっても)かわいそう過ぎないか、とか。

ほんとうは、彼女が向こうの世界から戻ってきた直後に、Mangoldの”Kate & Leopold” (2001)よろしく、紀元前の世界から戦士が現れて、Phoebe Waller-Bridgeと絡んでくれたらまだおもしろくなったかもなー、くらい。

あと、パレードの日の最中の追っかけのシーン、Jonesの大学があるのは68thのLex Ave、パレードが行われていたのは5th Ave - or Park Ave ? としたとき、ここから59thの地下鉄の入口までどういう経路を辿ったのかとか、かなりどうでもいいことを考えてあそんだり。

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