3.27.2019

[film] Joni 75: A Birthday Celebration (2019)

こっちから先に書く。 24日、日曜日の午後にPicurehouse Centralで見ました。

昨年11月7日にLAで行われたJoni Mitchellの75歳の誕生日をいろんなミュージシャンが集まってお祝いしたライブの模様を収録したもので、DVDはこないだ発売されて、それを記念したものなのかいくつかの映画館で特別上映があって、Joni Mitchellだいすきだし出てくる人たちもみんな好きだし、こういうのはでっかい音で聴くに限るので見にいった。
春に向かう日曜の午後に丁度よい気持ちよさだった。

冒頭にJoni Mitchellそのひとが会場に現れたのでおおーってなる。一時危篤が伝えられたときはどうなることかと思ったけど、ここまで回復したんだねえ。

オープニングはNorah Jonesによる"Court and Spark"で、ものすごく緊張しているようで、そりゃそうよね。
次のGlen Hansardの"Coyote”はアコギがしゃがしゃが気持ちよく、間奏でコヨーテの咆哮がきれいに響き渡る。バンドはJon Cowherd (p)とBrian Blade (perc)を中心としたややJazz寄りのコンボで重心低め、しっとりさざ波のように伝ってくる。

続くDiana KrallやEmmylou Harrisのきんきんに張りつめた糸もすごくて、本人が客席で見ている緊張感があったのかもだけど、誰が出てきて何を歌ってもすばらしくて、それは何人かの人が語っていたように自分は彼女の歌に救われたのだ、という感謝とリスペクトに溢れたものだったから、としか言いようがない。

Rufus Wainwrightは”Blue”をやって、そのしばらく後には”All I Want"を(いいとことったね)、あとはChaka Khanの”Help Me”でバックコーラスとか。日本のライブもじきだね。

バックスクリーンには彼女のポートレートの他に彼女が描いた絵画なども映しだされて、曲間には彼女の過去の発言(客席に向かって「あんたたちみんなツーリストみたい、もってアーティストをリスペクトしなさいよ!(怒)」)とかいろいろ。
Skype経由で遠くから挨拶したのはPeter GabrielとElton Johnだった。

Graham Nashの時、ここではみんなJoniの歌を歌うんだろうけど、僕はちがうよ、と"Our House"を歌って(Joniも歌ってた)合唱の渦をつくる。これを書いた時、僕は27、彼女は26だったな、て言うそのバックにはJoniのLaurel Canyonのおうちだろうか、ふたりが並んだ写真が出てきて、じーん。50年前のことなんだねえ。

James Taylorは客席のJoniとかっこよく目配せをしてから”River”と、しばらく後で”Woodstock”を。

あとは、Brandi Carlileに支えられたKris Kristoffersonのほんとすてきな笑顔。舞台に上がる前、BrandiがKrisにJoniのことどれくらい知っているの?って聞いたらKrisは”Only Everything”だよ、って答えたって。かっこよすぎ。

歌でやんやの大喝采だったのはSealの"Both Sides Now"だったかも。久しぶりに聞いたけど、彼の声はほんときれに伸びて響く。

音楽的にいちばんきたのはLos Lobos with La Marisoul, Xochi Flores & Cesar Castroの"Dreamland"だった。Joni Mitchellの音楽の裾野の広がりを見せつけてくれる豊かさ気持ちよさだった。このライブのバックバンドはすごく上手くてよいのだけど、それ故にテクだけでは実現の難しそうな初期のおてんばなかんじを湛えていたのがこの人たちのノリだったような。

最後は当然、お祭りのような”Big Yellow Taxi”で、でも聴きたい曲は当然のようにもっといっぱいあるよね、になってじたばたする。

これを見た翌日に、2年前、Royal Albert Hallで同様のトリビュートライブをやった(でも本人は来なかった)Scott Walkerが76歳で亡くなったとの報が来た。 わたしにとってこの人はソロになってからの荘厳なあれらではなくて、ずっとWalker Brothers だったかも。初期のBowieにめそめそしてしまうのと同じように”The Sun Ain't Gonna Shine (Anymore)”とか”Make It Easy On Yourself”はずっと聴きつづけていくことになるに違いない。 ありがとうございました。

そして、亡くなった方に重いも軽いもないけど、Ranking Rodgerさんのは、とても悲しい。RIP
〜 “Save it for later - Don't run away and let me down”

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