3.06.2019

[film] Fighting with My Family (2019)

1日の金曜日の晩、Picturehouse Centralで見ました。公開初日なのにがらがらでたまに笑い声が後ろの遠方から聞こえてくるかんじ。とってもおもしろいのになー。
前の日のに続いて実話ベースの家族みんなで戦うドラマで、こっちの舞台は法廷ではなくてプロレスのリングなの。

英国のNorwichで小さなプロレスジムをやっているパパ(Nick Frost)とママ(Lena Headey)のもとでプロレスをやりながら大きくなった兄妹 - Zak "Zodiac" Knight (Jack Lowden)とSaraya "Paige" Knight (Florence Pugh) - がいて、ふたりをメジャーなとこでデビューさせたい両親はビデオとかをいろんな団体に送っていたらついにO2アリーナでのトライアウトに来るように言われて燃えあがって参加するのだが、選考の結果、トレーナーのHutch Morgan (Vince Vaughn)が選んだのは妹Paigeのほうで、彼女はちょっと戸惑いながらもみんなに暖かく見送られてフロリダでのトレーニングに参加する。

Paigeは英国の田舎とはぜんぜん違うフロリダ、モデルあがりのつーんとしたアメリカ娘たちとのギャップとかMorganの地獄のトレーニングで疲弊して孤立していって、他方で地元に残ったZakは選考で外されたことが傷になってだんだん荒れてぐれていって、Paigeはみんなに溶け込もうと、ゴスメイクを落として髪を染め、日焼けまでしてみるのだがプロレスの方は力を出しきれなくなって一旦諦めて戻ってくる。

戻ってきたPaigeに家族はやさしいのだがZakはそうではなくて、ざけんな、って。中途半端に諦めてんじゃねえよ、って。それで目をさましたPaigeはもう一回フロリダのトレーニングに戻ってがんばって、ついにデビュー戦のときがやってくるの。

アメリカの女子プロレスの世界はわからないのだが、いきなりWWE Divas Championていうのと戦うことになっていて、家族親戚はみんなTVを囲んで固唾で、Paigeは出てきてもマイク握って啖呵きるとこで喋れなくて固まって、でも始まったら体がぐいぐい動いてDivaをぶっつぶして、こちとらNorwichのFreaksじゃなめんなおらぁー、って思いっきり叫ぶの(←痛快ったらない)。

これ、フィクションだとしても相当コテコテで、でも実話で、プロデューサーでもあるDwayne Johnsonさんがプロレスの星として燦然と輝きつつもPaigeを盛りたててているのでほんとうにあったことなのだろう。すげーとしか言いようがないわ。 あの家族もDwayne Johnsonも。

家族ドラマなのでしょうがないのかもだけど、少しだけあるとしたら女子プロレスラー同士の友情物語がサイドにあってもよかったかな。よいかんじになっていたし。

Paigeを演じたFlorence Pughさんはどこかで見たなーと思っていたら佳作 -”Lady Macbeth”(2016)でなかなかゲスい少女をやっていた娘さんだった。お兄ちゃん役のJack Lowdenはかの”England Is Mine” (2017)でSteven Patrick Morrisseyの若い頃を演じていて、田舎でもんもん燻ってるけど根はよいこ、をやらせたらめちゃくちゃうまいの。

豪快さんのDwayne Johnsonが素敵なのはいつも通り、その横にいるVince Vaughnはいつもと違うかんじで渋く抑えてて、これもなんかよかった。

スコアはVik SharmaとGraham Coxonのコラボで、Graham Coxonの、あの乾いてひしゃげたギターの音がとっても英国の裏町感に溢れてなじんでたまんなかった。

エンドロールで現物の彼らの映像も流れるのだが、空港でのお別れシーンとかほぼそのままなので笑った。
特典映像にはぜんぶ入れてほしい。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。