9.02.2017

[film] Logan Lucky (2017)

もう9月かあー。
8月26日の土曜日の午後、West Endのシネコンでみました。

"Behind the Candelabra" (2013) 以降(その前から?)、もう監督やらないもん宣言をしていた気がするSteven Soderberghの監督作。

建築現場で働くJimmy Logan (Channing Tatum)は、元アメフト選手だったけど怪我してやめて(足を引き摺っている)、妻と一人娘は金持ちのところに行っちゃって、でも娘を溺愛してて、そんなある日現場をクビになって憮然として弟のとこにいく。 弟のClyde Logan (Adam Driver)は、イラク戦争で左腕を失って義手でバーのバーテンをしていて、Jimmyが来たときも絡まれた連中と喧嘩しちゃったりして、要はふたり共どん詰まりで明日がなくて、これはもう悪巧みして一攫千金しかないだろう、てなる。
Jimmyがクビになった現場はでっかいレース場で、レースの日になるとレジの裏から絡みあったパイプを伝って札束を運ぶシューター(最近の子はしらないだろうけど、昔はふつうにオフィスにあった少し離れたとこに紙を飛ばす仕組み)があるので、カードの回線を壊してキャッシュのみにして、地下にあるその集約ポイントに向けて集まってくる現金を別のバケツに、と計画を立てて、実行のため獄中にいる爆発物専門のガラ悪いJoe Bang (Daniel Craig)を訪ねて、彼の弟ふたり(とってもアタマ悪そー)も仲間に加わり、概要としてはレースと盗みの当日のその時間だけ、Joeを牢屋から出して集金が終わったら彼を戻すようにする、というもので、その手引きのためにClydeはドラッグストアに車ごと突っ込んで自ら牢屋に入り、獄中の面々とも共謀してその計画を練っていって、当日がやってくる。

当然のように想定していないことが起こったり想定してない人物が現れたり、掛け違えて躓いて転んで、時間は迫って、さてどうなるかー。

クセのありそうな複数の連中が目配せして共謀して、さくさく作戦を遂行していく、というと誰もがOcean's 3部作(2001, 04, 07)を思い浮かべると思うが、こっちはクセはあるけど、 George Clooneyみたいな自信過剰な確信犯とかその道の卓越したプロはいなくて、ちっともゴージャスじゃない、村のチンピラみたいな寄せ集めばかりで、それを迎え撃つ(or 守る)敵側もふつーの村の警察くらいで、渦を巻き起こす謎の美女とか愛人とかも出てこなくて、かわりにJimmyのかわいー娘がいる、くらい。

うまくやって現金をモノにできるのかのはらはらどきどき以上に、それをどんな連中がどんな顔して切り抜けたりごまかしたり取り繕ったりするのか、という、そのリレーとかチェインリアクションとかアンサンブルがこのお話のコアで、いつものDavid Holmesの軽快な音楽がそこに乗っかってくるからひたすら気持ちよくて楽しいのと、真ん中の3人 - "Magic Mike"(2012)に続き、金がいるんだのよくわからない切迫感を湛えたChanning Tatum、何考えてるんだかわからない(Bob SegerのT着てる)Adam Driver、つべこべ言うとぶっ殺すぞおら - 五分刈り白髪のDaniel Craig - を見ているだけで何かしでかしそうでたまんなくなる。

そして最後のほうになって現れるSarah Grayson (Hilary Swank)の一番ふつうそうで実はそこがまたやばそうな臭気もまた。

愛も希望もあんまないけど、こんなふうに軽くて痛快でけらけら笑って見れるのって、最近あんまないよねえ。

そしてまたしてもJohn Denverが。 犯罪映画とJohn Denverの相性ってなにか。

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