9.30.2017

[art] いろいろ - August, September

アート関係で、8月くらいから書けないままになっていたのが溜まってきたのでメモ程度だけど。ぜんぶじゃないけど。

8月6日
Tate Modern
Soul of a Nation: Art in the Age of Black Power
http://www.tate.org.uk/whats-on/tate-modern/exhibition/soul-nation-art-age-black-power

63年頃から始まったCivil Rights movementを支えた"Black Power"に対するアート、メディア、デザインの世界からの回答、というよりはそれ自体が強力な政治メッセージとして機能したのだ、見ろ! 聴け!  と訴えてきて、問答無用に強い。
今のアメリカを中心としたレイシズムのありように対しても、その周辺で政治とアートを分離したがる意味不明の志向に対してもクールに"No"を突きつけているようでかっこいいったらない。
こういうのを英国がやっている、っていうのも含めて。

この展示のメインビジュアルであるBarkley L. Hendricksの"Icon for My Man Superman (Superman Never Saved any Black People - Bobby Seale)" (1969) が全てを表しているかんじ。

ShopではSoul Jazz Recordsの編纂による選集とか必殺必須のアナログ盤もいっぱい売ってて、素敵だった。

ちょっとだけ思ったのは、ただの気のせいとか自分の鈍化なのかもだけど、「コンテンツ」とか言われてデジタル化されるようになっていった以降から今に至るこういうアートって、なんかださくなって「弱く」なってはいないだろうか、と。  それくらいここの展示のはソリッドでシンプルでかっこいいの。

8月12日
The British Museum
Hokusai:  Beyond the Great Waveものすごい人気でチケットはずっとSold Outで入れなかったのでメンバーになって(どうせなるつもりだったし)、最終日直前にみました。
なかなかのイモ洗い状態。 日本から来たやつはだいたい見ていたのだが、大英博物館蔵の"Ducks in flowing water" (1847) - 「流水に鴨図」とかが、BBCの番組で「鴨頭の羽毛のかんじがすげえ!」とか騒がれていたので見たかったの。 はい、たしかに。

「神奈川沖浪裏」については、8月2日にBFIのでっかい画面で"Big Wednesday" (1978) の35mmを見て痺れまくったところだったので、映画の波もすごいよねえ、であんまし来なかったかも。

8月13日
Dulwich Picture Gallery
Sargent: The Watercolourshttp://www.dulwichpicturegallery.org.uk/whats-on/exhibitions/2017/june/sargent-the-watercolours/

春先のVanessa Bell展のあとは、夏にSargentの水彩のみを集めた展示。 見ていてこんなに涼しくて文句なしで気持ちよくなる展示はそうない。
"The Lady with Umbrella"の腰の線と傘の線の連なりとか、人物以外でも水辺とか岩場とかの揺れたり透けたりしているのが視線とともに移ろっていくかんじとか。 めちゃくちゃうまいのね。あたりまえだけど。

そしてこの後、ここの秋の展示は Tove Jansson (1914-2001) !!
帰りにBrixton駅前のマーケットをいろいろみた。おもしろかった。

8月28日
St Paul's Cathedral Lates夏の終わりくらいの10日間ばかり、£10くらいで有料だけど夕暮れから日没までSt Paul'sのなかで光の死んでいくのを見ることができる特別オープンの期間、というのがあったので行ってみる。 こういうのないと行く機会もあまりないし。

天井付近のいろんな飾りとかでっぱりひっこみが薄暮に包まれていって、他方で構内のランプが別の角度からそれらを浮かびあがらせて、うっとりだった。
あと、ここってBill Violaとか Pablo Genoves とかの作品も展示しているのね。

それとお墓。お墓みるの好き。
John Donneの墓石が地上階にあって、地下にいくとJ.M.W.TurnerとかWilliam BlakeとかJohn Everett Millaisとか↑のSargentとかうじゃうじゃ並んでいる。

すっかり日が沈んだ21時前にお祈りの時間があって、残っているみんなでアーメンをしてから帰った。

9月2日
Leighton House Museum
Alma-Tadema: At Home in Antiquity
散歩ついでに寄ってみたらヴィクトリア朝時代の画家、Sir Lawrence Alma-Tademaの特別展をやっていて、これが映画的というかなんというか大仰なプログレのレコードジャケットみたいで、彼の家を飾っていた装飾や絵画も含めて、どれもものすごくかっこよくてほれぼれした。
大作"The Roses of Heliogabalus" (1888)のバラが嵐になって飛んでくるあんぐりの凄まじさ。 カタログ買ってしまった。

見終わって、そばのHolland Parkをぷらぷらしていたら Brian Mayさんが孫を含む家族(?)とお茶していた。

9月10日
Tate Modern
GiacomettiTate ModernのGiacometti展の最終日にもう一回見てきた。3回目。 最終日なのでイモ洗い状態。
映画"Final Portrait"を見たあとではどんなかしら、というとJames Lordの肖像はなかったけど、晩年の恋人Carolineのはいっぱいあって、やはり相当のお気に入りだったんだねえ、て思った。

9月23日
Christie's London
Audrey Hepburn: The personal collectionオンライン・オークション前のPreviewで、そんなにすごいファンでもないのだが、軽いかんじで行ってみたら結構な物量でなかなかびっくりした。
時々の映画の製作時期ごとに区切ってあって、そこで、その時に着ていた服とか小物とか靴とか書き込み台本とかスチール写真とか、なんでも。

靴は幅細いけどけっこう大きいんだ、とか、やっぱし袖はものすごく細いねえ、とか。
ミュージカルで歌入れしたときのアセテート盤がいっぱい置いてあって、聴いてみたいなー。
写真はCecil Beatonからなにから有名どころのが一揃いあって、Avedonの白猫と一緒のやつと、Norman Parkinsonによるロバと一緒のやつのがいちばん欲しくなった。


LibertyのChristmas Shopがオープンしてて、かわいいのが多すぎて悶絶している。危険すぎる。

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