8.24.2016

[log] Londonそのた - August 2016

LondonとLuxembourgのそのたあれこれ。

14日、Rough Trade Eastで買ったレコードは、 Malcolm Middletonのソロ7inchとか、Warpaintの7inchとか、Dean Warehamの10inchとか、地味なのばっかし。

Rough Trade Eastで、買った本:

Thurston Mooreの詩集 - "Stereo Sanctity Lyrics & Poems"のサイン本

Rough Trade - 40th Anniversary Journal
ここも40周年で、写真とか記事とかいろんなコメントたっぷり。 でもGeoff Travisは関わっていないようで、どういう位置づけのもんなのかよくわからず。でも内容は凄まじく充実していて、コメントを寄せているのは、Brian Eno, Bill Drummond, Daniel Miller, Viv Albertine, Jon Savage, Vivien Goldman, Simon Reynolds, Agnès B., Ana da Silva (ドローイングも), The Raincoatsのコンピのライナー用にKurt CobainからAna da Silvaに宛てられたFAX, Jeannette LeeとJarvis Cockerの対話、Thurston Moore … などなどなど。
写真だと、レーベルと契約したその日に倉庫の段ボールを背後に幸せそうにポーズをとるMorrissey & Marrとか。
最後のページは、Courtney Barnettさんの大書きのメッセージ  - 「ロンドンに来てもどうしていいのかわかんないけど、Rough Trade Eastだけは地図なしでも行けるんだ!」 
ぼくもおんなじだよ!!

わたしにとってレーベルとしてのRough Tradeはほんとうにほんとうに大切で、この本も涎たらしながらめくっている。 今年の宝物。

In Loving Memory of Work : A Visual Record of the UK Miners Strike 84-85
Second Editionで、表紙にシールがぺたぺた貼ってある。序文はKen Loach。
映画"Pride"(2014)の舞台にもなった84 - 85年の英国炭鉱ストのヴィジュアルメモリー。 
当時の写真、ビラに看板、支援のためリリースされたレコードのジャケットまで。当時は聴こえてくる音楽からしか窺うことができなかったあれこれを改めて。
これが今、出版されていることの意味は、たぶんある。

http://www.inlovingmemoryofwork.com/

Barthus 2015年、パリのGagosian Galleryでの展示のカタログ。
18日の夕方、橋の向こうのTate Modernに走って行ったのになかに入れなかった、でもShopは開いていたので悲しみで錯乱して買ってしまったやつ。

Luxembourgの街中を散策する時間があったときに美術館一軒に入った。

Musée National d'Histoire et d'Art   (National Museum of History and Art)
常設展はタダで見れたので少しだけ。
René MagritteとPaul Delvauxはさすがによいのがあった。
あと、土地の画家としてJoseph Kutter (1894-1941)のコーナーがあって、子供とかピエロとかところどころ不気味ですてきだった。

羽田からロンドンへの機内でみた映画とか。

Irrational Man (2015)
もう新作が本国では公開されているWoody Allenの。邦題は教授のなんたら。
7月10日に有楽町で見ているのだが、このとき、時間を間違って冒頭の15分見れていなかったのをここでリカバーした。

プロビデンスの町の大学に哲学の教授Joaquin Phoenixが赴任してきて、優秀だけど変人らしいて噂がたって、確かに本人はいつも酒を携帯して鬱っぽくて危なっかしくて、同僚のParker Posey(夫あり)も生徒のEmma Stone(彼あり)もそこに惹かれていって、特にEmmaとは仲良くなっていったある日、カフェで悪い判事のはなしが耳に入って、こいつ許せないしなんとかならないかしら → 死んじゃえばいいのに → 殺しちゃったらどうか → 自分だったら完全犯罪できるかも、てJoaquinは考え始めたら止まらなくなって、そしたら途端に明るく生き生きしてきて、Emmaとも親密になっていって、勢いで計画も実行しちゃって、うまくいったかに見えたのだが。

カントやキルケゴールの倫理学を教えている彼 - 世の不条理あれこれで半分死んでいた彼 - がエアポケットのようなところで発見した完全犯罪への抜け道、それが半分死んでいた彼を活性蘇らせて、恋愛まで燃えあがるのだが、こんどは一回転してぽっかり穴で、というお話しのつくりとしてはパーフェクトだし、ぽっこりお腹のJoaquinもぜんぜん学生にみえないEmmaもすばらしいのだが、この、なんかノレないかんじはなんなのか。

London - Luxembourgの往復は1時間ちょっとなので映画なんてもちろんない。
London - New York間のフライトで見たやつ。

Joy (2015)
ずっと見たくてたまらなかったのに日本ではやってくれない。 こんなにおもしろいのに。
魔法のモップとかハンガーの発明で通販の世界に旋風を巻きおこした実在の主婦 - Joy Manganoをモデルにしたお話し、なのだが、映画化の段階で相当いろいろ添加されて実際/実物のお話しとはかけ離れてしまったらしい。 けどおもしろければそれでいいの。

冒頭からJoy (Jennifer Lawrence)は子持ちで離婚してて貧乏で、ex.夫 (Edgar Ramírez)はヴェネズエラ人の売れない歌手で別れたあとも地下室に住んでて、母は壊れててTVの国の住人で、工場経営している父(Robert De Niro)は操業も帳簿も女性関係もめちゃくちゃで、そういう壊れた家族の間をJoyはをくいしばって泳いでいるのだが、自分で開発したモップで当てるしかない、とがむしゃらにあがいていくうちにTV通販のQVCにぶつかって、そこのBradley Cooperの助けとかも借りながらのしあがっていくの。

David O.Russellお得意の、箍が外れて転がり落ちていく一族郎党が、転がり落ちる勢いそのままになにかを打ち壊してなにかに勝ってしまって、よくわかんないけどすげえだろ、てふんぞりかえる、そのうさん臭さも含めてたまんないやつ。

かんじとしては"The Fighter" (2010)にちかいかも。
でも、好き嫌いでしかないのだが、おかしな人比率が多い"Silver Lining Playbook" (2012)がいちばん好きかも。
今回のは、Jennifer LawrenceもBradley Cooperもわりとまともなのがなんかなー。
でも、Jennifer LawrenceのHunger Game裏街道編みたいな気高さとか、全体に漂うざまーみろ、感も含めて、おもしろいったら。

Pride and Prejudice and Zombies (2016)
半分くらいまで見てNYに着いちゃった。もう公開されてたのね。
19世紀の英国でゾンビがふつうにヒトの間に紛れていて突然襲ってきたりする、そういう世界で凄腕の5姉妹がいて、ゾンビを討伐する男共にもいろんなのがいて、そこにジェーン・オースティンの「高慢と偏見」のおしゃべり上等の世界が絡んで恋もゾンビも闘いだらけでたいへんなの。
すでにいろんな人が指摘しているように「高慢と偏見」の世界とゾンビの世界はその暗さも含めてなかなか相性がよくひとつの世界として纏まっているようだったが、格闘のところ、アクションをもうちょっとなんとかできればなー。

でも最後まで見ていないのでわかんないや。

ダーシー役の彼、どっかで見た気がしてたら、"Control" (2007)でIan Curtisをやったひとだったのね。 どうりで。

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