8.26.2016

[film] The Shallows (2016)

出張前のトラックにもどる。 8月3日、水曜日の晩、日本橋でみました。

「浅瀬」 - このタイトルであんなものが出てくるなんて。 邦題は、『ロスト・バケーション』?

Nancy (Blake Lively)はメキシコの奥のほうの母の思い出が残るビーチにひとりでやってきて、いろいろ準備してサーフィンをしようとする。
ひとりでそんなとこにきてなにやってるのか、については妹との電話でうかがうことができる程度だが、特別に強い思いとか感傷的ななにかがあるわけでもなさそうで、とにかく波に乗って休暇を楽しみたいらしい。

浜辺には頭にカメラをのっけた陽気な青年ふたりが先にサーフィンをしていて、暫く一緒に流したあとで彼らは帰っていって、そしたらでっかい鮫がきて、脚をがぶーってやられて、ボードも流されちゃって自在に動きまわることはできなくなり、海に入るとやられる可能性が高いので浜からの救助を待つしかなくなってしまう。 

やがて地元のひとと思われるおっさんが浜に現れたので手をふるのだが、おっさんは酔っぱらっているらしく、Nancyの荷物を物色してかっさらったあと、何故か海にじゃぶじゃぶ入ってきて自分から鮫の餌食になり、ふたたび現れた若者ふたりも来ちゃダメーって懸命に騒いだのにやっぱしあっさり餌食になり、3匹たべたんだし、近くには鯨の死骸だってあるし、もうじゅうぶんなんじゃないか、と思うのだが、なんかぜんぜん物足りないらしい。 そんなにさみしいのか、腹へってるのか。

そこから先は、失血と寒さで体力の消耗がはげしいのと、潮の干満と、助けは来るのか呼べるのか、ていうのと、いろんなののせめぎ合いがじりじり来るのだが、鮫はそんなの知ったこっちゃなくて、ちょっとでも海に浸かると口あけて秒速で襲ってくるばかりで、能も芸もない。

"Die Hard"と"Home Alone"を、自然のまんなかで、めげない女性で、あたま空っぽ鮫一匹 vs とっても頭いい女一匹のシンプルな戦いにして、怒涛の勢いで一気に持っていくかんじ。 相手が鮫なのでつっこみようもない。 唯一つっこみどこがあるとすれば、Nancyって、なんでそんなにあたままわるの? なんで諦めないの? くらい。

ひとりぼっちで海の上、というときの地点A、地点B、とか、距離の測り方、とか遠いかんじ、とか、おもしろいなー、と思った。

どんながんばっても結局やられちゃう皆殺しの浜、みたいなテーマでもおもしろかったかも。
シリーズ化すればよいのに。 鮫の次は熊、とか。

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