10.11.2011

[music] Jon Brion - Oct.3

3日の月曜日はNew York最後の晩で、仕事次第、ではあったのだが、なんとかなった。

ほんとは、Brooklynの奥地でShellacもあったのだが(なんでこの人たちはManhattanでやってくれないの?いつも)、体力的にあそこまで行くのはきつくて、こっちにした。

ヴィレッジのLe Poisson Rougeで日曜日からはじまったJon Brion 3 daysのまんなか。

書くのを忘れてしまったが、Miranda Julyの"The Future"の音楽はJon Brionで、それは流れるだけで猫のPaw Pawの手の動きが浮かんでくるようなすんばらしいものだったの。 
音楽はもういっこ、Peggy Leeの"Where or When"がとっても素敵に使われている。

Jon Brionのライブは2005年に2回見ている。ついでに、同年のTribeca Film Festivalでのトークも聞きにいった(SOHOのPradaのブティック内であったんだよね)。
その2回は、どっちもすごく楽しくておもしろくて、とにかくひとりでぜんぶ転がしていくの。
(うち1回はBrad Mehldauがゲストだったな。ふたりでKinksやったの)

今回は3日もやる(後で4日目の追加がでてた)、ということで機材も大がかりで、モジュラーシンセとか鉄琴とかまである。なんかやるきなのだな、と。

前座なしで、9時ちょっと過ぎに登場。 スーツにネクタイまでしてる。
ギターとかピアノ数曲をひとりで軽く流してから、いつものひとりバンドがはじまる。
ドラムス叩いて、キーボードやって(メロトロンまで使ってた)、ギターの低音でベースやって、ギターいれて最後にヴォーカル。 これらをループでまわして重ねて。

別にこれだけならそこらの芸人でもできることなのだろうが、このひとは絶えず楽器の間をちょこまかばたばた走り回り、彼が音楽を作る映画の登場人物そのままに懸命に突っ走ってばかりで、芸としての完成度とは目指しているところがどこか違うの。

恒例のカバータイムは、まず"The Slider"を。 リンゴのDrumsをぶったたき、keyで、ここ、Tony Vincontiね、といちいちことわりをいれてくれながら楽しい。 
その後でなぜか突然、XTCの"Senses Working Overtime"を弾きはじめ、歌えなくなったので客に歌わせようとしたがあんまうまくいかずに1コーラスのみ、ちくしょー、というかんじでこんどは"Making Plans for Nigel"をやって、こんどは見事にしてやったぜ、みたいな。
基本はこんな調子なの。

最後のほうはギター1本でいろんなリフをちょこちょこ、BeatlesやってCreamやって、Jimi Hendrixの"Foxy Lady"からForeignerの"Hot Blooded"に繋ぎ、そっから更に"Smells Like…"に強引にもっていく、というなんだそりゃ、みたいなことも平気でやってた。

鉄琴のとこは女性ヴォーカルが入って、ゆるゆるのHip-Hopみたいのをやってた。
とにかく器用なんだからね、と。

アンコールではBeach Boysの"God Only Knows"を自分はキーボードだけ、うたは全部コーラスも含めて客席に歌わせる。 これがねえ、コーラスになるのよね。みんな好き勝手に歌うのに。サラウンドであの歌に包まれていくようで素敵でしたわ。

最後の最後に”Look for the future!”という客からの野次に答えて、「だいじょうぶ、そういう曲もあるから」と"The Future"のテーマをやった。
サントラの音に更にいろんな音を練りこんで、捻りこんで、儚くて哀しくてでもほっこりしてて、見事なエンディングではありました。

前回見たときよかゴージャスで、やるきたっぷりの独演会だった。
2時間以上、とにかく楽しかったこと。


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