11.18.2010

[film] Unstoppable (2010)

火曜の晩、じとじとの雨のなか、(いつものように)やってらんないや、とTimes Squareでひっかけて帰る。

Regal(ていう映画館チェーン)が展開している"RPX"ていう、普通の料金よか少し高い($17とか$18)けど音響がばりばりにすごい設備と同じようなやつをAMC(これも別の映画館チェーン)でも"ETX: Enhanced Theatre Experience"ていう名前で展開していて、そっちで観ました。

Tony ScottがDenzel Washingtonと組んだ(5回目?) ”The Taking of Pelham 1 2 3"に続く電車もの。
ただ前作が地下鉄+犯罪+ホームドラマであったのに対して、今作は貨物列車+暴走パニック+ホームドラマであって、印象はぜんぜん異なる。
(トニスコの場合、ホームドラマが挟まってしまうのは、これはしょうがないことなの)

作業員のミスオペで運転士不在状態で走りだしてしまった貨物列車、こいつが街いっこ壊滅させてしまうだけの劇物タンクを積んでいることがわかった。 「クライスラービルとおなじ長さのミサイル」が線路上で暴走をはじめてしまったもんだからさあ大変。

いろんな手(ほんとにいろんな手、そりゃ失敗するわ)を使ってなんとかこいつを止めようとするのだが、ぜんぜんとまんない。とまってくれない。
んで、たまたま近所を走っていたふたり組、レイオフを言い渡されている運転士デンゼルと家族にもんだいを抱えている新任の管理官Chris Pine - 新Star Trekでカークをやっていた彼-  がやけくそになりつつあれこれやってみる、と。

98分。 とにかくものすごいテンションでぶっとんでいく。 それだけ。

で、そのテンションというのは、ヒトがわーわー作りだすテンション、というよりも、ヒトの意思が及ばないところで動いているマシーンが勝手にがりがりがんがん作っていってしまうもので、まきこまれたら一巻の終わりだどうしよう、ていうテンションなのね。

家族のあれこれとか会社の上との衝突とか、少しはあるけど、ほとんどどうでもいい。
Inspired by 2001年に実際に起こった話、だそうだが、だからといってふーん、だし。

映画の冒頭、朝の電車の群れをざーっと横になめていくとこだけで、すでにかっこよくて。

日本の電車はぜんぜんわかんないが、米国の電車は、とにかく長くて、やかましくて、速いかのろいかのどっちかしかなくて、ほんとに最高だなあ、というのはJames Benningの実験映画 "RR" - いろんな電車が走っているだけの映画 - でもしみじみ思ったことだが、この映画もとにかく凶器としての、うるさい轟音マシーンとしての電車をえんえん追っかけていて、しかもトニスコのいつもの、ありえないような編集とかつなぎの技(運転席でカメラがぐるーって回転するのとかすごい)で、ぼーっと眺めているだけでもアドレナリンがわんわん湧いてくる仕掛けになっている。 

暴走電車の風をうけて子供が踏切でわあってびっくりするシーン、遠足の子供たちがうわあーっとなるシーンがあるが、まさにそんなかんじ。  わぉ! ばっかしよ。

他の乗り物として、馬もでるし、車もあるし、ヘリコプターもあるよ。 (乗り物映画か)
でもみんな電車にはかなわないんだよね。

そいで、この映画にヒーローみたいのがいるとしたら、あのふたりの人間ではなくて、ちっちゃい体(一両)でミサイルに立ち向かっていったあいつ(1206)だよね。

それにしてもなあ、このすさまじい音響(電車が目の前を走っているみたいに重低音がずっとばりばり呻っている)を実現できるシアターが日本にはないよね、いま。

バウスの爆音でもよいけど、これを体験してしまうと全然ちがうの。 ないものねだりになってしまうのだろうけど。

あと、クライマックスに出てくるStanton Curveって、"RR"にも映っていたよね。 ね? (しーん)

邦題はやっぱし、「どうにもとまらない」ということで。


雨のなか部屋に戻ってTVつけたら、Jimmy Fallonの"Late Night"で、Neil Youngの格好をしたJimmy Fallonと70年代のSpringsteenの格好をしたSpringsteenがデュエットしていた。
ぼーっと見ていたらいつのまにか落ちてて、気づいたときには肝心の生演奏がおわってた・・・

こんどの新譜(?)、あちこちですごい宣伝していますけど、これはみんな買うよねえ。
"Born to Run"よか、やっぱこっちだもんねえ。


あしたの朝4時過ぎにここを出て、North CarolinaのCharlotte、ていうとこに行きます。
金曜の夕方まで、一泊だけですけど。

Charlotteといえば。

・"Charlotte Sometimes" by The Cure  ← ぜんぜんちがうとおもう。
・バンドのGood Charlotte  ← 土地のなまえとはかんけいないらしい。
・なまいきシャルロット ← ちがうねえ。

なにしにいくのかって? しらねえよそんなの。 (そうとういやになっているらしい)

レコード屋も古本屋もライブハウスもないだろうからね。 ゆったりと過ごしますわ。

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