11.17.2023

[film] The Marvels (2023)

11月10日、金曜日の晩、109シネマズ二子玉川のIMAX 3Dで見ました。こんなの初日に見ないでどうする。

Marvel Cinematic Universe (MCU)の33番目だそうで、監督・脚本はNia DaCosta。
改めてびっくりなのだが自分はたぶん33本ほぼ全部見ているはずで、音楽で同じアーティストのを33枚ずっと追っている、というとすごい気がするので、これはやはり「産業」の力なのかも、と思ったりする。それがどうした、ではあるが。

あと、最近のMCUって、マルチバースとQuantumなんとかで時間も空間も人格もぜんぶがとっかえひっかえ自在の行き来ができるようになっていて、その詐欺みたいな不思議については追及しないし、出てくるスーパーヒーローがどんなやつか(そもそも、人か?)などを押さえておくのが精一杯で、悪役はどんな化け物が出てこようがちっとも驚かないし、かなりどうでもよくなっている、という傾向をどう見るか。など毎度思ったりぶつぶつ言ったりしつつもなんか見てしまうのね。

今作の興行的な不振も、あんなふうに物理宇宙の設定(適度にもっともらしい)や境界が勝手に更新され続けるのにいい加減飽きてきたとか、善玉と悪玉の仕切りも大戦~冷戦の時代を抜けて以降、立ち位置がどうでもよい濃度や粘度のに変わってきたとか、個々のキャラクターも人種や性別設定のガイドライン的なあれらに配慮しまくるものにならざるを得なくなったとか、これらの総合として各キャラクターやエピソードが微妙に連関したり影響しあったりしているのをぜんぶチェックして押さえてなんかいられない – そこそこに見ているおたくであることを強要される(逆に真のおたくからはバカにされる)構造になっていることとか、この作品単独で論じるべきではないのかも、とか思うし、(これまでだってそうだった)明らかにアンチフェミ系の愚か者ども等が荒らしているのだと思うし。 昔ってもっとこういう軽くてバカバカしいノリのやつ、ふつうにあったし。ターゲットがどうであれ、そういうのを見て支持するのだと子供の頃の星に誓ったのではなかったか、って自分に言ってみたり。

Dar-Benn (Zawe Ashton)が宇宙のどこかで腕輪を発掘して自分の腕にはめて、これじゃよこれ、ってなんか悪さ(悪そうに見える動き)を始めると、同じ腕輪の片割れを持っていてCaptain Marvelを崇める高校生Kamala Khan (Iman Vellani)とか宇宙で作業中だったMonica Rambeau (Teyonah Parris) - 前作ではちびっこだった - に変な現象 - 誰かひとりがパワーを使うと3人の場所なのか人なのか、が瞬時に切り替わってしまう - が出始めて、そこに宇宙ステーションでちんたらしていたNick Fury (Samuel L. Jackson)とか、前作のあとにひとり宇宙を彷徨っていたCaptain Marvel/Carol Danvers (Brie Larson)が絡まって、宇宙に亀裂が入って被害が拡大していく。

その被害はCaptain Marvelが前作でボスのAIをぶっ壊したことによって壊れてしまった星とか、難民になって/されてしまった民 – Dar-Bennはその新しいリーダー - とかに起因しているらしいことが見えてきて、少なくとも宇宙ステーションはぼろぼろで避難させないといけなくなったので、ねこたこお化けのFlerkenに手伝って貰ったり、そういうのの合間にCaptain Marvelの婚礼があったり、全体としてはじたばたどたばたやかましくくだんないこと極まりなくて、TikTok向けだなんだ悪口も言われているようだが、それがどうした、くらいにはめちゃくちゃである(褒めてる)。

ふとこれ、子供向けなのかしら? と思ったりしたのだが、そうでもなさそうな程度に当然のように空を飛ぶことができたり気がつけばユニフォームも揃っていたり、あと「解き放て」- 「解放せよ」のようなテーマはくっきりと、ある。あと、なによりも子供たちが彼女たちを見てあんなふうになりたい! って思うかどうか - 子供じゃないからわかんないけど。

3人組、ということでNick FuryをCharlieに置いた”Charlie's Angels”のようになっていくのかな、とか思ったりもしたのだが、エンドロールなどを見るとあそこまで固めていくつもりでもなさそうだし、とにかく彼女たちが3人がかっこよく痛快に暴れまくってくれれば文句はないのだが、最後にどかーん、ていうのが欲しかったかなあ。自分にとって”Captain Marvel” (2019)は文句なしにかっこよい映画だったので、あの勢いで照れずにぶっとばしてほしかった。

今回、生態の一部が明かされたFlerkenであるが、あれを見ると、こいつらグレムリンの親戚なのかも? とか。なにをトリガーにしてあの毛玉らが湧いて出るのか、今後要注視であることは間違いない。ところであのタコ、ヒトを飲みこんで間違ってそのまま食道の方に送りこんでいたりしないもんなのかしら?  Minionsみたいにこいつらのスピンオフやったらぜったい本体よりも当たるよ。

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