5.10.2018

[music] Goat Girl

5月2日の水曜日の晩、Islington駅前のThe Garageでみました。4月17日に予定されていたライブがメンバーの体調不良で延びたやつで、出張が入ってあーあ行けなくなっちゃったようと嘆いていたやつだったからほんとよかった。Sold Outしていた。

最近のバンドのライブに行くのってほんと久々。 Goat Girlの7inchは店で見かける都度(名前とジャケで)買ったりしていて、でもどれ聴いても印象はなんじゃこれ?で、まだデビューアルバムは買っていない。ライブ見てからね、にしていた。

開始時間がよくわからなかったので20時くらいに行ったら前座がふたつあって、その最初のが始まるくらいだった(..ぐったり)。最初のはSuitman Jungleていうスーツにタイ姿の若者ひとりで、ドラムキットを前にちゃかぽこどかすか効果音のひとり暴れ太鼓をコミカルにせわしなくやってた。もうちょっとドラムスが上手かったら前のめりになれるのにな、だった。

続いてのがThe Rebelっていうこれもちゃんとタイをした(流行ってるの?)若者 - Ben Wallers - ひとり、今度のはギターいっぽんでいろんなループ渦をぐるぐる爆発させながら雲、というほどではない藪、みたいな世界を作り出していた。次々に現れるねえ。

Goat Girlが出てきたのは21:40くらい。舞台の上には(よく見えなかったけど)山羊のお面や山羊の頭(たぶんナマじゃない)、でっかいゴミ人形(?)みたいのが民俗的ななんかのように立っている。出てきたのは6人、みんな女性、フィドルがいる。 ちなみにバンド名はギリシャの民話ではなくて、コメディアンBill Hicksのネタ”Goat Boy”から来ているのだと – Webに動画があるので見たければ。

若さ青さに任せてぐいぐい、のかんじも、デビュー盤出しましたよろしくね、の愛嬌もない、堂々とした山羊の(意味不明な)落ち着きっぷりで、ギターのアルペジオからどっすんばったん重心低めの音の沼にずぶずぶと入りこんでいく。音のスケール感でいうとアメリカの田舎のパブとかガレージで地元バンドがそこらの人達向けにやっているふうで、がしゃがしゃギター2台にフィドルがスライドギターの轟音のように横から切りこんできて、なんか気持ちよいし、だらだらステップ踏んで踊れる。

全編通してほぼMCもなく不機嫌なのか御機嫌なのか不明な山羊の目の状態の低めの声でどかすかやってくれて、中盤にテープの音で小休止して以降 - ”I Don’t Care - ”から先のダイナミックに荒れた吹きっさらし感はどう聴いても容赦ないガレージパンクのそれで、モッシュまで起こったのにはえー、だったけどわかんなくはない、それくらいにじわじわ来る、クールな女の子たちではあった。

今の新しいバンドの人たちの中で、彼女たちの音がどこにどんなふうに位置づけられるのか、ぜんぜんわからない – 80年代初のポストパンク、93-94年頃のオルタナ初期、00年代初のNYの音、あの辺と比べたときに – のだし、LGBTQとかフェミニズムとかDIYとかそういうのとも一見あんま関係なさそうだし、しかしだからと言って聴かないかというと勿論そんなことはなくて、かっこよくておもしろいので聴いていきたい。

アンコールなし、本編ほぼ1時間。 山羊すてき。

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