5.25.2018

[film] Solo: A Star Ward Story (2018)

いろいろ詰まってきたので書きたいのから書いてしまう。
24日、木曜日の晩、BFIのIMAXで見ました。 こんなの初日に見ないでどうするよ。

若い頃のHan Solo (Alden Ehrenreich)の冒険を描いたやつで、ごみ溜めみたいな独裁国家の港町のちんぴらHan (Last Nameはない)がスケのQi'ra (Emilia Clarke)と連れ立って逃げようとするのだが出国のとこで離ればなれになって、彼の方はしょうがないので帝国軍に入り、そこで出会ったやくざの親分- Tobias Beckett (Woody Harrelson)に取り入って窃盗団に仲間入りし、最初のは失敗して大親分のDryden Vos (Paul Bettany)に落とし前どうすんじゃとか言われたので、更にでかいヤマを狙って勝負にでる。

流れとしてはこんなもんなのだが、EP4: New Hope (1977)で我々が出会ったときのHan Solo、更にはそこからEP7: The Force Awakens (2015)迄、30年以上に渡って我々が脳内で育ててきて十分に染みついている(と思っている)Han Soloの像 - 不遜で自信家で向こう見ずのギャンブラーで、でも義理堅いとこもあって身内には優しくて -  というあたりに違和感なく繋げて、ストーリーはそんな彼を育むのに過不足なく波乱万丈のジェットコースターでなくてはいけなくて、そんなスケールをもった難度の高い曲芸ができるのってRon Howardの他に誰が考えられるだろうか。

最初はね、少なくともHanとChewieがどうやって出会ってバディとなったのか、Lando Calrissianとは何があって腐れ縁になったのか、そしてMillennium Falconにどんなふうに乗り込んでいったのか、そういうのさえわかれば十分なくらいだったのに、港町で単車を乗り回して意気がっていたチンピラが見栄と度胸で世渡りしながら自分の馬(Millennium Falcon)を手に入れ砂漠のアウトローとして一本立ち(Chewieを入れると二本か)していくさまを、猿人からロボットからリベリオンまで含めたいろんな出会いと裏切り、切ない別れのなかに描く、そういう広がりを持ったお話しになっている。ごみ溜めから賭場から地の果てのような荒野まで。 戦場の戦から岩場の空中戦から一騎打ちまで。

彼がLuke Skywalkerと出会って銀河系の戦いに巻きこまれていったのはたまたまで、あの出会いがなかったとしても銀河のならず者として名を馳せていたに違いない、とか、いや、ああいう出会いがあったのだからLukeと出会わなかったにしても義賊として戦いには関わっていったに違いない、とか、想像は楽しく膨らんで止まらない。そんなふうにいくらでも膨らんで転がしていける豊かな物語の土壌がここにはあって、そういうのが出てきてくれただけですばらしいと思う。 だってさー、LukeになりたいかHan Soloになりたいかで言ったら、ふつうはHan Soloの方を選ぶじゃん。 Forceなんて使えないし。

というふうなので、ヲタっぽく本流のストーリーとの整合や照合して細かいとこを掘っていく必要もないし、Harrison FordとAlden Ehrenreichが似てるの似てないのについて話しても(別にやるのは勝手だけど)あんま意味ない気がする。
「誰の指示も受けねえ」から「誰も信用するな」まで、アウトローとして生きるというのはどういうことか、それがどうしてかっこよく見えるのか、そういうことについて考えてみることよ。今のこういうときは特に。 (そして”Rogue One”であることについても、ね)

まあでも、そんなこと言ったってMillennium Falconが飛びあがるとことか、あそこの操縦席にふたりが並ぶとことか、あの平べったいフォルムが魚のように元気いっぱいに突っ込んでいくとことか、鳥肌しかなくてそれだけで十分で、冒頭の車の追っかけっこと併せてAmerican Graffitiのノリで、前のめりになってばかりでたまんない。シアターに車で行くと、帰りは結構やばいことになるかもしれない。それくらい。

このStar Wars外伝 - “A Star Wars Story” たち、重ねていくと案外おもしろいことになっていくかも。Forceという銀河系の彼方で渦巻く力を巡るでっかい星雲の物語と、その傍らで浮かんでは消えて行く無数の流れ星の物語と。
これだってまだ終わってないし.. あの恋はどこにいくのか、とか。

いっこ目が点だったのは、Chewieって、唸ってるだけじゃなくてちゃんとした言語を喋ってたんだ、って。

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