7.16.2016

[film] Money Monster (2016)

7月3日の日曜日の晩、六本木で見ました。 結構混んでいた。お金ネタはみんな好きなのね。

Lee (George Clooney)は人気お茶の間財テク(なんてもう言わないか..)番組のホストで、Patty (Julia Roberts)はその番組のプロデューサーで、その番組内で買いだよ買い! て推奨していたIBISていう投資会社が自社のアルゴリズムのバグで$800億の損をだした、ていうニュースがあって、それでも番組はこれは一時的なものだからまだIBISは買い、で推そうとしていて。

番組が始まってからしばらくしてピザのデリバリーを装った若者Kyle (Jack O'Connell) が押し入って銃を乱射しLeeに爆弾チョッキを着せて、IBISの件で大損こいて文無しになったのはてめーらのせいだどういうことだか説明しろ変なことしたらふっとばす、て番組をのっとる。

一番いいのはIBISのCEOを番組に繋いで彼の口からきちんと説明させることだ、とすぐに捜しにかかるのだが、彼は出張かなんかで機上のひとで、でも調べていくと機上どころか世界のどこにいるのかわからない、なんかおかしいぞ、とIBISの広報担当ですら疑い始めるようになる。

Kyleの言うこと - こういうのが自己責任だっていうのはわかっている、でも散々TVで煽ったりする連中に本当に責任はないのか? それにアルゴリズムのバグってなんだよ? てめーらにとっちゃ、ごめん、で終りかもしれないが、こっちは家族も含めた人生ぜんぶ背負って賭けてんだわかってんのか? - とTVに向かって訴えることはなんかもっともで正しくて、こういう事件が起こってしまったという事実も含めて、仕組みの異様さ - まさにMoney Monster - が見えてくる。

韓国のプログラマー、北欧のハッカー、アフリカの労働争議の現場、などなど世界をぐるりと繋いで追っかけられていくコトの真相と、Kyleを捕らえてLeeを救出する - でもふたりの間には連帯感のようなものが芽生えている、ていうドラマがウォールストリートの真ん中に物理的に、野次馬群衆も含めて寄っていって、そして。
ていうのがTVでぜーんぶ中継されて世の中に曝される、という。

経緯も動機も、その背後の怒りも哀しみも、すべてが曝されて可視化されたその先 - このネットの、このレールの上に幸せはやってくるのか?  ていうテーマ - 今のこんな時代にいかに正義は可能となるのか - はかつて例えばTony Scottさんが追っていたものだったが、今はJodie Fosterさんがやっている。 Jodie Fosterさんは正義のひとなのだった。

そして俳優さんたちは - George ClooneyもJulia RobertsもJack O'Connellもみんな絶妙に巧い。
あのままTV放映したって誰も驚かなかったのではないか。 (いや、驚くだろ)

そしてNY1のPat Kiernanさんは今回もふつうにキャスターをやっていた。 あなた本業はどっちなの?

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