12.29.2012

[film] Frankenweenie (2012)

16日の日曜日、『三惡人』のあとで選挙に行って、そのあと、選挙速報でほんもんの悪人どもが万歳するのなんか断固見たくなかったので、六本木に行った。

人形アニメを3Dで見る必要もない気がしたので、2Dにした。『フランケン・ウィニー』。
邦題は『腐乱犬・ウイニー』でいいじゃん、と思っていたのだが、犬の名前はSparkyなのだった。
Sparkyっていうと、むかしWilliamsburgにあった(今、"egg"があるとこね)ホットドッグ屋さんを思いだすのだが、それはさておき。

事故で愛犬Sparkyを失ったVictorは、失意のどん底で理科の授業で習ったとおりに落雷の電流をSparkyの亡骸に流しこんでみたら、Sparkyはつぎはぎのまま生き返るのだが、それを見てた学校の連中がまねしちゃって町は大混乱に陥るの。

Tim Burtonが大人になる前に撮った作品がベースで、彼が大人になる前だから Johnny DeppもHelena Bonham Carterも参加していない。(Winona Ryderさんはでてくる)

Tim Burtonが、過去の作品も含めてずっと言ってきたことが87分間にかわいらしく、しかしきっちりと入っている。 ほんとうの愛は生死の境を超えて、生物だろうが死物だろうが、永遠に生きるのだと。 でもその用法・使い方を誤ると大変なことになるんだよ、と。
こうして、使い方を誤ってしまった例として、かつての怪獣映画 - ガメラ、モスラ(幼虫)、グレムリン - へのオマージュがあって、でもそれら奇形動物だって、これだってそれなりに立派な、愛の成果なのではないか、と。 

しかしSparkyかわいいったら。最後の決闘のとこで彼がロープを滑り降りてくるところなんか、泣きたくなるくらい素敵なの。

でもこれってSparkyが犬だから成立したお話であることも確かで、猫だと無理だねえ。
Tim Burtonて、つくづく犬のひとなんだよねえ。

クレジットの最後に、Special ThanksでShelley Duvallさんと    Daniel Sternさんの名前があった。
音楽はいつものDanny Elfmanさんで、主題歌はKaren Oさんが歌っているのだが、Shelley Duvallが歌ってもよかったのにな。


というわけでほんわかあったかい気分になって、帰ってTVつけたらそこには「怒」とか「怨」とか「呪」とかが渦巻くどす黒い世界しか展開されていないのだった。
しみじみうんざりして、そのうんざりはまだ続いているんだよ。

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