8.21.2012

[film] The Princess Comes Across (1936)

12日、日曜日の昼間に見ました。 『姫君海を渡る』
もう暑さで死にそうに消耗してて、映画館と本屋とレコード屋しか逃げ場がない。

ヨーロッパからNYに向けて船出しようとしている客船にスウェーデンのお姫さまとその御つきがばたばたと乗りこんでくる。ハリウッドで女優として成功したいのだとか言ってる。好きな男優は「ミッキーモウス」だって。
他にはヨーロッパでそれなりに成功して、NYのRadio Cityで凱旋公演をしようというコンサティーナ奏者とかもいる。 凶悪犯とか密航者とか、変なのもいる。

で、お姫さまの背後に怪しげな影が...と思ったら殺人事件が起こって、同じ船に乗り合わせていた各国の名探偵(ぽい人たち、日本人もいる)などにより捜査線が引かれて、謎解きがはじまるの。 果たして犯人は? 姫の身に危険は? とかそんなかんじよ。

そんなにぴりぴりしたミステリーではなくて、ぼよーんと捕らえどころのないお姫さまとその周囲の胡散臭くてきなくさい人間模様を楽しんでいるだけであっという間、ロマンスだってあるし、気がついたら犯人捕まってた、みたいな楽しい船旅映画なの。

お姫さまのCarole Lombardがとにかく(いつものことなんだが)すんばらしくて、この人の得体のしれない、定住しない- 旅がらすみたいな軽さ・あけっぴろげな明るさってなんなんだろう、て思うのと、相手役のFred MacMurray(役名はKing、なんだよ)との相性もよくて、このふたりはそういえば、"Swing High, Swing Low" (1937) - 『スイング』(『映画史上の名作5』でかかった) - でも共演してて、あれも船から始まる住処の定まらない男女のかるーい恋物語で、彼のほうはトランペット奏者だったねえ、とか。

ほんとに元気になれる映画って、Carole LombardのとErnst Lubitschのを言うのだと思うわ。

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