8.25.2012

[film] 37°2 le Matin (1986)

ぜんぜん書く時間がないので、とってもいらいらする。

16日の木曜日の晩に見ました。 お盆だし、終戦記念日も過ぎたし、そろそろ見ておくか、と。 肝だめしで。 <製作25周年記念 デジタル・リマスター版> 『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』、『日本では見ることが困難だった“オリジナル版”』だそうな。 でもボカシたっぷりだから「日本」「オリジナル」、だよね(嫌味)。

公開時にこの作品は見ていなくて、はじめて見た。 当時、結構いろんなひとに「見た?」と聞かれて、それらは「見てどう思ったか言え」というふうに聞こえたので、これは罠かなんかかも、と思って見に行かなかったのだった。 同じように、リュック・ベンソンの映画というのも、実は見たことがない。

『愛と激情の日々』、であるからして、ものすごいでろでろのげろげろを想像していったのだが、そんなでもなかった。
画面はきれいだし、Béatrice Dalleのすきっ歯もチャーミングだし、今だったら変なテイストのソフトポルノと言ってしまえばそのまま通用しないこともない。

でもそれでも、趣味とか嗜好みたいなとこでばっさりしてしまうのはよくないことはわかっていても、この世界に生きるんだったらまだゾンビに噛み殺されるような世界のがましだ、とか思ってしまった。

目ん玉をくりぬいてしまうほどの激情をドライブしているのが「愛」なんだとしたら、自分はそんな「愛」を知らずに生きてきたのだなあ、と思った。 し、別にそれがなんなのよ、なのだった。

80年代の前半には、愛なんてばっかみたいー、というふぬけた視線が確かにあって、それがひとを愛してなにがわるいのよ! 愛は勝つのよ! みたいなうっとおしいモードに変わってきたのがこの頃、80年代後半くらいからだったの、たしか。

当時この映画すごく好き、って言っていた人たちって、その後幸せになったのだろうか? なったんだろうなー。 だってそのほうがぜったい世渡り的には有利だろうしなー。 いいなー(棒読み)。

どうでもいいけど、これ、生活の苦労しなくていいからありえた世界だよね。楽しくペンキ塗りして、友達のとこに居候して、ピアノ屋を任されて、住むとことお金にあんま苦労しないが故にしっかりと「激情」も醸成できたのではないか、とか。 

肝だめしにはなったかもしれないが、ものすごくぐったりして、いろんなこと思いだして、さらにどんよりしたの。

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