3.04.2012

[film] Coffee and Cigarettes (2003)

シネマヴェーラの2本だては、(体力なさすぎのため)ここんとこ通しで見れたことなかったのだが、「リトアニア…」の後のこれは、これならいいかー、ということで見た。

これは2004年の米国公開時にみた。
もう7年前かあ、なのだが、一番最初のRoberto Benigniのエピソードは86年に撮られたものだし、Iggy PopとTom Waitsのは93年に撮られたものだし、公開時点でその一部は既に10数年の日々が流れていたの。 なのに全部のエピソードを通しで見てみると、17年間かけて撮られたものとはぜんぜん思えないし、同じように7年前の映画のようにもみえない。 それでいて不朽の名作、のかんじもまったく、ぜーんぜんないの。 軽くて楽しくて、他に何がいるだろうか。

"Alcohol and Drugs"ではなくて、"Coffee and Cigarettes" 。
ひとを酔っ払わせるのではなく、どちらかというとひとを正気にさせる、頭をはっきりさせるためにCoffee and Cigarettesはあるはずだ。
それなのに、この映画では、コーヒーと灰皿が格子模様のテーブルの上に置かれて、何人かのひとがその周りを囲むと、ぜんぜん尋常ではないネジの外れた世界が降りてきてしまう不思議。

そうはいっても極悪とか変態とか、そういうのではなく、どちらかひとりがおかしいから、というのでもなく、ひとりにひとりが加わる、或いはふたりにひとりが加わることで突然化学実験失敗、みたいな誰にも手の出しようがなく救いようのない(もちろんだれも救いなんて求めていないわけだが)世界が拡がってしまうの。

出てくる人たち全員が飲み過ぎ吸い過ぎはよくないよね、というのだが、いちばん「よくない」のは、正気に返りようがないのは、それを言っている本人達だ、ということを我々は簡単に突っ込むことができる。 その反対側で、もちろん本人達は自分のことを変だとはこれぽっちも思っていない。 
そういうのを、あえて、とりあえず、"Coffee and Cigarettes"のせいにしちゃえー、みたいな。

初期のJarmuschが放っていた無責任で奔放な香りがここにはあるの。

そういえば、この作品でもいくつかのエピソードに名前がクレジットされているSara Driverの初期作品、"You Are Not I" (1981)が昨年のNYFFで突然復活上映されて、その次の"Sleepwalk" (1986)も、先月のFilm Comments Selectsで上映(+ in person)されたの。
事情はよくわからんが、あー見たいったら見たい。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。