12.25.2019

[music] MONO

14日、土曜日の晩、Barbican Hallで見ました。チケット発売は6月くらいで結構早くにSold outしていた。

これはMONOの20周年を祝う - 英国で祝う - アニバーサリーイベントで、関連イベントもあるらしく、チケットを買うときに、追加であと£15払えばその前の日のBorisとenvyのライブにも行けますよ、っていうので、え? そんなの行くに決まってるじゃん? て取った(あと、翌15日にもどこかでなんかやってた)。

前日の13日金曜日のはOval Spaceっていう結構でっかいスタンディングの小屋で、よいかんじで埋まってる。けど、ぜんぶで4バンド出るよ17:00 doorで17:20開始とかわけわかんない時間割で、でも場所も奥のほうの遠いところだったので19:00過ぎにようやく着いたら、envyはもう始まっていた。

envy - Boris - MONOというと、2011年に(今もやっているか不明だけど)”Leave Them All Behind”ていうイベントで3つとも見ていて、この時は順番が今回と真逆でMONO → Boris → envyだったのね。彼らの音って、メンバーが誰とかヒストリーとか、どのアルバムがとか、そういうのはほぼわからないのだが、結構聴きに行ったりしている。たぶんあのやかましさが日々の生命の維持には必要なの。

フロアの前方はぎっちりで、日本の人もいたみたいだけど、圧倒的にこっちの民がいっぱい、こんな冷たい雨の晩でも、クリスマスのパーティがぼこぼこやってくるこの季節でも、13日の金曜日でもやってくるような人たちなのだから、みんなほんとうに集中して音に浸っていた。

 envyは互いに反響しあう複数のギターの音が広がっていくかに見えて逆にねじ込まれるようにそれらが地面に叩きつけられて固化していくさまが気持ちよく、Borisは3人とは思えないぶっとい杭が大気中のすべての塵だの磁気だのを叩きつけた後に浮かびあがってくるなにかが荘厳でくすぐったくて、要はどちらも素敵だったのよ。

envyが終わったあと、物販の近くにいたので軽い気持ちで寄ってみたら日本の朝のラッシュ時のような(ややなつかしい)混雑に巻きこまれ、みんな熱心なんだねえ、って。 10inchのシングルだけ買った(みんな買っていたから)。

翌日、Barbicanでのライブは着席で年齢層は高め(日本人率薄め)、客席を見てそこから音を想像するのは難しそう。Barbicanのサイトには”MONO with The Platinum Anniversary Orchestra”とあり、バンドの機材(グランドピアノまである)の奥にはオーケストラのエリアがあり、もちろん指揮者まで出てくる。

前座のAlcest (とっても真面目なよいこの音)の後に登場したMONOは、想像していた出音以上にそのスケール(広がり)にびっくりする。 こういう音(ヘビィロックっていうの?)にオーケストラがくっついた時に容易に想像できそうな厚さ、重厚感というより、それらは当然のものとして、隅々までカラフルになっている - しょうもない言い方だけど、MONOがStereoに変貌して暴れまわっていた。

後半には背後のオーケストラの他にバンドの横にチェロ (2) が付いて引っ掻きまくる弦の粒度とダイナミズムが倍になっていて、気持ちいいったらない。

わたしは日本のバンドが海外でこんなに、のストーリーとかぜんぜん興味ないのだが、この”MONO”というバンドがこんなふうにステージ真ん中に小さく固まって愛想もふりまかず、でも周囲のオーケストラも含めてとてつもない音を雷神のようにごうごう放射し続けているのを見るのはなんかよい絵なのだった。(ストロボだけちょっとしんどかったけど)

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