12.25.2019

[film] The Belle of New York (1952)

15日、日曜日の午後、BFIのMusicals! 特集で見ました(この特集、ぜんぜん見れなかったよう)。
35mm、Technicolor dye transferプリントによる夢の1時間半 - 理想的な日曜日の午後。
日本では劇場公開はされていない?

MGM - Arthur Freedによって45年から企画はあって、でもキャスティングされていたJudy Garlandがリハーサルで降りてしまったので一旦頓挫して、それでもなんとか作りあげたやつ。Arthur Freedのなかでは”An American in Paris” (1951) や”Singin’ in the Rain” (1952)に並ぶものとしてあったものらしい。確かにシンプルで - ややシンプルすぎるかもだけど、わかりやすいし。

世紀の変わりめ(19→20ね)のNYで、成金プレイボーイのCharles Hill (Fred Astaire)は女性をひっかけては婚約して式直前にキャンセルして賠償ごめん、みたいのを繰り返しているので後見人のAunt Lettie (Marjorie Main)は嘆き悲しんでいるのだが、CharlesはAuntもよく知るSalvation Armyのバンドで歌っていたAngela (Vera-Ellen)に一目惚れして、Angelaを追っかけ始めるのだが、彼女はつれなくて、まずあなたはぷらぷらしていないでちゃんとした職につくべきです、って職安を指差したので、Charlesはいろんな仕事について、それらを歌って踊っててきとーにこなして、どんなもんだい、でめげなくて、とにかく彼女のことも歌と踊りでおっことす。

Charlesは恋に夢中になると空中浮遊してしまう特殊体質をもっていて、ふたりの恋がスパークすると、Angelaの方もふわっと浮かびあがってしまうので、とってもわかりやすくてよいの。(でもこれ、相手が浮かびあがってくれないとバカみたいでつらいな..)

場面ごとにころころ変わって行く衣装も素敵で、女性のがHelen Rose、男性のがGile Steele。

ミュージカルナンバーはJohnny Mercer(詞) - Harry Warren(曲)のコンビの軽く鼻歌調でふんふんできるのがよくて、Charlesが空中浮遊してWashington Squareのアーチの天辺で歌うのとか、砂を撒いてその上でスクラッチして踊るの(ヒップホップか)とか、Fred Astaireは撮影開始当時52歳で、とてもピークを過ぎていたとは思えない軽妙な楽しさがあるの。

あんなふうに恋愛のことだけ考えていられたら幸せだろうねえ、と思ったことだよ。

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