11.19.2018

[music] MC50

12日の月曜日の晩、Shepherd's Bush Empireで見ました。

結成して40年のバンドを見た翌日に結成50年を機に再編されたバンドのライブ。
月曜日だったし、いろいろあってぐったりだったのでスタンディングのフロアではなく2階の椅子席(指定なし)にした。2階はもう老人の寄り合いみたいに年寄りだらけでよれよれ挨拶しながら(それでも)ビール飲んでて、UKってライブに結構お年寄り(←きみもな)が来るし、それはとってもよいことだと思うのだが、この日は特に多かったかも。どんなに盛りあがってもだれひとり椅子から立たないし、立てないし。

これよりずっと前、2004年にWayne KramerさんはDKT/MC5ていうプロジェクトでMC5の曲をやるライブをやっていて、Boweryで見たことがあった。そのとき”Kick Out the Jams”を歌っていたのはEvan Dandoで、他のヴォーカルにはMark Armさんもいて、コンソールの前ではJim Jarmusch氏が満面の笑顔で首を振っていて、その姿が目に焼き付いている。

よい席で見たかったので早目に行ったら、前座に出てきたのはMichael Monroeで、まだやっていたのね、だったが、音は大変元気なバケツ転がしどかすかロックで、本人も走って飛んで煽って客と歌って、元気でよかったね、としか言いようがない。しぬまでやっててほしい。

MC50は、少しは貫禄ある重厚なふうに出てくるかと思ったらWayne Kramerがひょこひょこ跳ねながら昔のドリフみたいなかんじで現れて、元気なのはわかったけどもうちょっとさあ、だった。
で、最初の”Ramblin' Rose”は彼がそのまま気持ちよさそうに歌って、2曲目はもう”Kick Out the Jams”で、ステージの端に突っ立っていたアンドレ・ザ・ジャイアントみたいなアフロ野郎がマイクを握って痙攣しながらぶちかましてくる。アクションだけだと体がでっかすぎてコントロールがきかなくて一層やばくなったJames Brown、みたいなかんじ。

バックの音は申し分ないの。Kim ThayilもBrendan CantyもBilly Gouldも元のバンドでは人力のグルーヴを作り出す天才たちで、MC5というのはWayne Kramerさんが終わりのほうで述べていたように、ホーンセクションをギターに置き換えたソウル・ミュージックをやるバンドだったのだから、MC5が10倍に濃縮されたMC50が高機能グルーヴィーミュージックマシーンになるのは必然だったし、それは一旦スイッチが入ったら止まらずに回り続けて気持ちいいったらない。特にKim ThayilとBrendan Cantyの編みだすぐるぐるときたら初期のThe Whoみたいで、気持ちよすぎて卒倒もん。 立ちあがれない老人たちも嬉しそうに首を振っていた。

特に終盤の”Tonight” – “Shakin' Street” – “Future/Now” からラストの”Call Me Animal”までの音の拡がりと豊かさときたらR&BもガレージもR&Rのリフも軽くすっとんで、MC5ってこんなすごい曲あったんだっけ?と思ってしまうくらいにすばらしいのだった。

アメリカから来てこんなこと言うのもさー、と言いつつもやはり今の政治状況に対する危機意識と今こそ立ちあがるべし! はここでも毅然と表明されて、客もわあわあーで、これを言うためにWayne Kramerさんは50年前の亡霊(かつてのメンバーの名前もきちんと紹介される。Respect! って)と共にここに現れたのだな、と思った。

アンコールではMichael Monroeがサックスで入った。本人はとっても歌いたかったようでサックスのマイクになんとか口をもっていこうとするのだが、飼い主(Wayne Kramer)に犬みたいに止められていておかしかった。

このメンツでMC5をカバーするレコード作ってくれないかしら。ライブだけで終わるのはあまりにもったいないわ。

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