11.02.2018

[music] The Dresden Dolls -- Oct 31st 2018

10月31日、ハロウィンの晩のDay2。場所はおなじLimehouseのTroxy。ハロウィンなのでそれなりの恰好のひともいるが、そーんなでもない。米国のハロウィンライブときもこんなかんじだったのだが、まじめなファン(含.自分)が多いんだろうな、と勝手に推測する。

前日、ぎりぎりに入って後悔したので19:30くらいに会場に入ったら、前座の – ミュージシャンというよりコメディアンのAndrew O'Neillというひとがギター抱えて客席まきこんで煽りまくってて、なかなかおもしろい。この人、”A History of Heavy Metal”ていう本を出してて、Alan Mooreが絶賛してたりするのね..

Day1は1階のスタンディングで、遅れていったので後ろのほうで、でっかい酔っ払いの壁に視界を阻まれて苦労したのだが、Day2は2階の椅子席で、見るのは楽になったけどちょっと遠くなった。

Andrew O'Neillさんの煽り – “We Will Rock You”までやる - に乗って20:00頃に登場して、”Good Day”から。あくまで印象だけど、前日よりも足がついて、じっとり、ねちっこくなっているかんじ。2曲目の”Missed Me”なんか準備体操みたいな曲だと思うのだが、より手数が増えて手脚も目一杯のびたり縮んだりしていておもしろい。

まず、今日はこのバンドができて18回目のお誕生日だから、18歳っていったらアメリカじゃ選挙できる年頃なのよやーねー、とか、昨日ここに来たひと~? で手を挙げたみんなに、いくつか同じ曲やっちゃうけど我慢してね~でも昨日やらなかったのとか新しいこともやるから楽しみにね~、とか。

全体のかんじとしては、Day1が割とポリティックス寄りの、こんな世の中だから戻ってきたぜ!って威勢よく啖呵を切った、のに対し、Day2は記念日っていうこともあるからか、そこにしっとりエモが込められて、ここまでやってこれたよありがとうみんな and 自分たち、みたいにちょっとWetになっていた。政治とエモ、どっちもだいじよね。

おしゃべりは、Trumpネタ - Trump風船を英国は受けいれてくれてありがとう、あんなしょうもないの、どこに保管されるのかしら? Tate Modern?  とか - と選挙の話し(とにかく投票しろ。まじやばいぞ)は前日と同じトーン – でも内容は結構変えていたのと、結成記念日なので、Brianと出会ったときのエピソード - これは2010年のライブ時にも喋っていたけど、Amandaの家のホームパーティーでハロウィンの晩であたしはまだ派遣社員で.. この辺、いつか誰かがThe Dresden Dolls伝(略:どれどるでん)として纏めたほうがよいと思うわ。

曲のピークは  - デビュー当時あたし(Amanda)は相当こんがらがった関係のなかにいて、当時の曲って殆どがこの頃のことをネタにしているんだけど、これは当時の彼とまだつきあっているときに彼との別れを予感したように書いた曲で、そんだけどうかしてたってことなんだけど、リハーサルで歌ってたらあたし泣いちゃってさあ .. (実際にはもっと長くずっと喋ってた)なんてバーのカウンターにいるかのようなおしゃべりの後に演奏された”Boston”で、もともと大好きな曲だったのだが、とっても深い情感を込めて歌っていてしんみりした。改めて、いい曲だよね。

前日もそうだったのだが“Delilah”のときは、Brianの奥さんのOlya Viglioneさんがコーラスで入るの。彼らの夫婦バンドScarlet Sailsは4日にLondonでライブやるからみんな来てね!って。

今日はすごいゲストが来るからって、Amandaから前の日に言われて、誰だろってどきどきしてたら、終わりくらいにAndrew O'Neillさんが出てきて、皆の衆ついにこの時がきた!って、今宵この場にいる我々はSex Pistolsの伝説のManchesterのライブと同じくらいすごいものを目撃することになるのだ!!とか散々煽って(このひとの煽り芸、天才的)、では登場してもらいましょう - ”OASIS !!” とかいうのでおいおい、と思ったらそれらしいださい恰好したバンド(5人)が出てきて” Don't Look Back In Anger”を始める。よく見るとドラムスはBrianで、さっきまで上半身裸だったのに薄緑のもこもこしたスウェットとか着て、その叩き方ももっさりどかどかやってて、そうかこれが彼らにとってはハロウィンの仮装なのか、と。歌も演奏もとっても中途半端にうまかったり下手だったりするとこがミソなの。みんなげらげら笑いながらもつい一緒に歌う。

前日もそうだったのだが、”Coin-Operated Boy” 〜 ”Killing in the Name” ~ “Half Jack”の流れは、”Killing the Name”の後半のインストの応酬から鍵盤と太鼓のどやし合いみたいになっていて、この人達、演奏技術と集中力もすごいのよね、て改めて思いしらされる。ほれ、BrianはずっとSabbathとSlayerが大好きなメタル小僧で、あたしはDepeche Modeだったからさ、とAmandaは言っていたが、それでなんでこういう音になって出てくるのかはよくわからない。

新曲も披露されて、まだ作業中で完成していないから撮ってもWebとかにはUpしないでね、と言っていた。けど既に十分Dresden Dollsの音にはなっていたのはさすが。
今回のロンドン公演は12年ぶりだったけど、次は間置かずにまた来るから、って。 自分も今回は8年ぶりだったけど、次はもっと短い間隔で見れますように。アメリカでも見たいな。

エンディングの"Sing"、前日より多くの人たちがステージにあがったのだが、あの中にNeil Gaimanいたよね。

とにかく何度でもいうけど、おかえり。

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