6.21.2018

[music] Death Cab for Cutie

音楽関係のは後が詰まってくるのでとっとと書いていく。

18日月曜日の晩、Royal Festival Hallで見ました。Meltdownのー。
今回のMeltdownのチケットは2回に分けて発売があったのだが、これは後の方でアナウンスされたやつに入っていて、例によってチケット販売のタイミングを逃してサイトに入ったときは軽く1時間超えのキュー待ちで、ようやく中に入って必要なの確保して、ひょっとしてこれ取れるかしらん? とクリックしてみたらなぜか最前列が取れてしまった。よくわからない。

Death Cabとわたくし、ということで過去を掘ってみると、最初に見たのは2002年のDismemberment Planとの対バンで、曲は当然”The Photo Album” (2001)と”The Forbidden Love EP” (2000)からのが殆どで、これらがものすごーくよくて、後に出てきたDismemを完全に喰っていて、いっぺんに好きになり、その後、Barsuk Recordsの全員集合ライブ – どのバンドもよかったなー – とか、2005年くらいまで、NYでのライブがあると割と追っかけてはいた。

”Transatlanticism” (2003)以降で当たり前のようにみるみるブレークして、なんか「熱い」バンドになってしまったのと、Chris Wallaさんが抜けてから更に湿度があがった気がして疎遠になっていた。
メンバーが5人になり、新譜の発売を2ヶ月後に控え、それの秋ツアーも既に発表になっている、そのタイミングでのこのライブはなんでかというと、やはりRobert Smith師に呼ばれたから、らしい。

前座はFear of Men – 女子がVo, GとB、男子がGとDrで初期のThe Cureぽい重心低めのもわもわじゃりじゃりを聴かせてくれた。こういう音って女性がやったほうが男のよか数段かっこよくなる気がするのはなんでだろうなあー、とか思った。

Death Cab、最初にBen Gibbardがひとりで出てきてアコギで大声で元気いっぱい歌う。元気でなにより。

初期のDeath Cabの魅力は本来であれば汗びっしょりのエモになだれ込んでもおかしくないようなテーマを冷たい硬質なテクスチャーで包んで投げてきたことで、それはステージ上でもホットなBenとクールなChrisの対比としてもきれいに現れていて、その在りようは911後のいろんなことに疲れていた耳にはとてもやさしく、かっこよく響いたものだった。

で、Chrisのパートはギターとキーボード(たまにギター)の2名に割れて、このバンドのもうひとつの魅力であるボトムのしなやかさと強靭さはそのままで、Benはギター(1曲ごとに取り替える – ぜんぶテレキャスターだけど)以外にエレピも叩いたり、音には広がりが出て、ギターが3台で喧しくなるとガレージのようにも聴こえたりした。リリース予定の新譜からも数曲披露されたが、ごく普通によい曲群でヒットはするのだろうけど、例えば初期のリズムセクションとシンセの交錯がもたらす音構造のスリル、みたいのからは遠くなってしまったかも。(その辺の追及は – まだやっているのかどうかはわからないけど – The Postal Serviceの方、なのかしら?)

アンコールは1回、3曲で、最後の"Transatlanticism"はみんな大合唱で、えんえん”I need you so much closer..”を歌って幸せそうで、あーこれあったねえ…  て当時のいろんなことを思いだしたり。
とにかくBenは一生懸命ひとりで奮闘してて、でもこの人ってどんなに熱くなってもどこかしらあっちの方を向いてるかんじがあって、うざくなくて憎めないのよね。 これのライブの間だって、丁度ワールドカップの英国戦の最中で、律儀に結果を伝えてくれたりして。

久々にアメリカのあの頃の音に触れた気がして、なんかよかった。

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