4.05.2015

[film] ドドンパ酔虎伝 (1961)

29日の午後、「ハナコサン」に続けて、なんかおもしろそうだったので見ました。

そもそも「ドドンパ」ていうのも、それがブームを起こしたらしい事情も世相もよくわかっていないのだが、そんなんでもじゅうぶんおもしろかったねえ。

元禄の江戸でドドンパが大流行してみんな盆踊りみたいに輪になってレイヴしてて、ドドンパでええじゃないかの新興宗教とか台風組ていう怪盗団とかが跋扈していて、そんななか、オリジナルドドンパの作者である中山安兵衛(勝新太郎)と大高源吾(小林勝彦)の二人は貧乏長屋でへらへら暮らしていて、でも長屋の娘が借金のカタで金貸しに連れ去られ、その借金5両のために安兵衛が飲み屋の酒飲みコンクールに出てぐびぐび飲んで勝って、その辺りからいろんな組織とか悪人とか善人とかバカとか陰謀とかが酔っ払いのまわりをぐるぐるまわってわけわかんなくなってきて、やがて高田馬場で叔父たちがやばい、と聞いて安兵衛は走りに走って「高田馬場の決闘」(ていうのもよく知らん、のだけど)になだれこむの。

勝新太郎がまだぎんぎんに若くて漲っていて、呑みも歌も踊りも走りももちろん殺陣もフル回転で豪快で爽快で文句なしなの。 その走りのフォームの見事なことったらなんなの? あんた侍なんでしょ? なのだった。

それにしても最後の決闘のとこ、勝新を含めて3人で結構な数の悪党をばっさばっさと斬りまくって大量殺戮をしてしまうのだが、それを柵の外では観客がわーわー歓声をあげて眺めていて、なんかすごいねえ、ておもった。

この時代からあったパクリに洗脳にふんだくり、へぼ警察、中央と地方、などなどの問題がヴィヴィッドに描かれていて、でもそんなのもみーんな酔っ払いの妄想かも、レッツドドンパ! みたいなノリの軽さが春爛漫してて気持ちよいのだった。

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