1.24.2013

[film] Monkey Business (1952)

13日の夕方、シネマヴェーラで見ました。
ルビッチとスタージェスとホークスなら、なんだってみる。

ホークスの映画にケイリー・グラントが出るのならおかしいことが起こるのは決まっていて、それがわかっているから、冒頭のやりとりからして既におかしい。 「まだだよ、まだ」。 犬かあんたは。

若返りの薬を研究している製薬会社のケイリー・グラントは研究に没頭してぼーっとしがちで、反対に奥さんのジンジャー・ロジャースはきびきびしっかり者で、試薬にチンパンジーくんが細工したのを飲んじゃったら20歳くらいのヤンキーに若返って、会社の秘書のマリリン(かわいい)を連れておおはしゃぎして、それが人から人に伝染して、かん違いにかけ違いがあって、雪だるま式に収拾がつかなくなっていくメディカルパニックもので、こないだの"Rise of the Planet of the Apes" (2011) はこれの近未来リメイクなの。 たぶん。

薬なんか使って若返ろうったってろくなことにはならねえぜ、みたいな教訓ぽいとこ、若返り礼讃社会への警鐘のようなとこに落ちる気配がこれっぽっちもないとこがすてき。
奥さんも会社の役員連中もみんなガキ、というか動物手前のところまで後退してぎゃーぎゃーどんちゃん騒いで、大人も子供の男も女も猿もみんなで輪になって踊る。 その有り様を映画はずるずるに放置しておく。 

若返りによってなにかを得られる、と思っていた、そのなにかを予測しうるのはあくまでも現在の生真面目な自分であって、若返った自分ではなかった、というごくあたりまえのことが、ごく普通に描写されてて、そこにはなんのトリックも飛躍もないのにバカみたいにおかしい。

実際にやったのはチンパンだった。
でもチンパンもそれを狙ってたわけじゃない。
それは薬じゃなかったのかもしれない。ただのお酒だったのかも。
誰もこんなふうになるとは思わなかった。
結果は… 結果て、なに?
でもだれも不幸にはならなかった。
とりあえず楽しかった。とりあえず。
責任は… 責任て、なに?
そこにチンパンが。

こうして、あんま反省しないでふだんのサイクルに戻るのね。

ばーっかじゃねーの、くすくす、だからMonkey Businessなの。
そんなことよか、とにかく面白いんだよ。 あっけにとられるくらい。

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