1.04.2011

[music] Butthole Surfers - Dec.31

"Blue Valentine"で2010年の映画は終って、年越しそばを食べてからBrooklynに向かう。 

年越しライブをどうするのか、は案外かんたんに決まった。
毎年暮れの恒例となったBoweryでのPatti Smithの3daysは、ここ数年、発売になるとあっという間に売り切れて手が出なかったし、GBVも同様だったのだが、こちらは30日のチケットが取れた。 そうなると残りはこれしかない。 
MSGのPhishは、盛りあがるだろうけど、ちょっとちがうしね。

Williamsburgの年越しなんてすてきだし。
そして、やっぱしチケットはぜんぜん売れていないようなのだった。

着いたら結構長い列があったので並んでみたら、みんなぜんぜん別の、隣の旧North Six(ていう昔あったライブハウス、今は怪しげなクラブ)に並んでいるのだった。
会場のMHoWのほうは、数人だけ。なかに入ると年越し宴会用の小道具 - シルクハットとか、ティアラとか、笛とか、がいっぱい置いてあるのがなかなかもの哀しい。 天井の4箇所くらいに風船がぶらさがっていて、これもだいじょうぶかなあ、とか。

というわけで、10時に前座のLumeriansが始まった時点では20人くらいしかいなかったかも。 
しかし、この白装束5人組は、なかなかすばらしいのだった。
顔も白く塗って、タトゥイーンのジャワ族みたいに目が光ってて、こういう衣装系はResidents(Eskimo)以来かもと思ったが、がんがんのグラフィックも含めて音の暴れっぷりが実にかっこよい。 ドラムスとパーカッションのふたりの暴れ太鼓が特に。

彼ら、こないだのKilling Jokeの前座もやっていたということで、注目してみよう。


     
Buttholeが出てきたのは11:15くらい。

一曲目は、かの”Sweat Loaf”で、Gibbyさんがまんなかでヴィジュアルも操作しているようだった。 
スクリーンは3面屏風仕様で、メインのには、よくまあここまで集めたねえ、のJunk-Trash系グロゲロ血まみれ映像がてんこもり。音に合わせて頭がばくはつしたりぱっくりしたり、首とか腕がとんだり、臓物がずるずるだったり、子供にはぜったい見せられないようなのばっかし。 
なのだが、音や光とシンクロすると、あーら不思議、モダンアート風のプレゼンに見えないこともない、Gibby Haynes氏もアーティストに見えないこともない、のだった。

というわけで、最初のうちは、えーかっこよすぎてButtholeじゃないみたい、と少し退いてみていたのだが、進んでいくにつれて、あまりにあんまりなげろげろ映像ばっかり続いていくので、しみじみ殺伐としつつやっぱしこれだ、こいつらだ、と思うようになった。 そして、その糞だのゲロだのをひきずって播き散らせば播き散らすほど、会場はその圧倒的な臭気と共にぐいぐいあがっていくのだった。

音のメインはGibbyさんとPaul Learyのふたりがほとんど全てで、ドラムスとベースは、固いけどぱりぱりと軽くて、どちらかといえばすかすか。 彼らは泥糞の海のSurferで、これはサーフミュージックなのだから、と思えば十分にかっこよくて、力強くて、素敵だ、最高だ、と思うしかなかった。

カウントダウンは実にそっけなくて、ああそういえば、というかんじで6秒前くらいから慌ててはじまって、ゼロ!のしゅんかんに風船がばらばらと、一部でちゃんと落ちなくて、しばらくして網袋ごとごん、て下に落ちた。 それめがけて沢山のひとがゾンビのように群がっていくのがおもしろかった。(いちばん右下の写真)

カウントダウンと同時に走り出したのが、"Dust Devil"で、これが2011年の記念すべき1曲目で、ああ、これはすばらしい1年になりそうだなあ、ておもった。
(この曲か"Who Was in My Room Last Night?" だろうなーとは思っていたが)

そこから先の鬼畜っぷり、Junkな走りっぷりは申し分ない。代表曲のほとんどをやったのではないかしら。 この辺は前の晩のGBVとおなじかんじの麻痺していくかんじがずうっと。 なにやっても脳汁と鼻汁と涎がオートマチックにたれる。

アンコールの最後はなつかし必殺の”The Shah Sleeps in Lee Harvey's Grave”で、そのままGibbyとPaulのふたりによる、ぐじゃぐじゃノイズ大会がえんえん。
例えば、Thurston Mooreあたりが垂れ流すギターノイズと比べると、このふたりが絞りだすノイズの、なんと禍々しかったことか。

ライブの様子と映像のいちぶはここで見れます。

外にでたのは0時50分くらいでしたが、外はまだぜんぜんわいわいしてて、地下鉄の駅は人でいっぱいで、おうちに辿り着いたのは1時半くらいでした。


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