5.12.2023

[film] Guardians of the Galaxy Volume 3 (2023)

5月4日、土曜日の晩、109シネマズ二子玉川のIMAX 3Dで見ました。
この日は朝に『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』をみて、午後にJohn Fordをみて、晩にこれで、『ぬいぐるみ…』からの流れにはなんだかうまくはまった気がした。

シリーズの完結篇で、作・監督は前2作をつくったJames Gunnで、Vol.3の監督にあたっては一度解任されて再任されてとかいろいろあった。(あんまし興味ない)

冒頭、”Creep”のアコースティックバージョンをバックにRocket (Bradley Cooper)がこちらに向かって歩いてきて、今回の主人公が彼であることがわかるのだが、90年代以降がちょこちょこ入ってくる選曲からしてこれまでとちょっと様子がちがうかんじ。よくもわるくも。

突然襲いかかってきたWarlock (Will Poulter)のよくわかんない乱暴狼藉によって重傷を負ったRocketにキルスイッチが埋めこまれていることがわかって、そのコードを解除するためにそれを作ったOrgocorp社にみんなで乗り込んで暴れていくのと、その過程で明らかになるHigh Evolutionary (Chukwudi Iwuji)の野望と彼が生みだしたRocketの幼い頃 + 彼と一緒にいた実験動物たちとの思い出など。

過去2作の主人公だったPeter Quill / Star-Lord (Chris Pratt)も当然出てくるのだが、彼は失われたGamora (Zoe Saldana)との思い出にめそめそ囚われていて元気がない。彼との記憶を初めから持たない彼女が現れて前と同じようにぼかすかしばいてくれてもなんだかすっきりしない。"Since You Been Gone”、ね。ああやってほぼ無能状態でぐだぐだしている彼も、それはそれでよいかんじ。

同様に失われていない記憶の塊たちが意識が朦朧としているRocketのところに蘇ってくる。アナーキーな暴れん坊という設定の彼には、子供の頃のかわうそお母さんのLylla (Linda Cardellini)とせいうちとうさぎのファミリー - どれもRocketと同じ目的で同じように改造されて檻に入れられた実験動物たちとの日々があった。そこを出てからどうする? って夢を語りあった日々の思い出が美しすぎて辛くなるばかりで、あんなのずるい。しゃべるぬいぐるみ(じゃないけど)たちみんなが目でじーっと語りかけてくる。(だまされちゃいかん)

こうしてHigh Evolutionaryの名前通りに高度に進化した動物たちによるパーフェクトな箱舟構想をぶっつぶすべくぶつかったり壊したり怪我したりしながらいつものように向かっていくGuardiansがいて、このシリーズというかフランチャイズの特徴として常に上には上が、とか、完璧な創造物とか優生とか超人、などが果てのない外宇宙妄想と共にたちこめていて、それをぽんこつ愚連隊が冗談言いあいながら撃破していく、というラインはいつもの通りなので、やや食傷気味だったりもするのだが、今回のに関してはまずはそういうのの背後とか底辺には虐待された動物や子供たちがいて、彼らを救え! ていう抵抗しようのないメッセージを旗印に、どこからさらってきたのかヒトの子供たちも救おうとして、あんま文句言えないかんじ(なのが映画としてつまんないといえばすこし)。 

あと、しゃべるわんわんのCosmo (Maria Bakalova)とか、ずるいわ。あと、これはStar Warsなんかを見ていても思うのだが、動物の子供のかわいさって宇宙を貫いてWorkするものなのだろうか? Workしないからあんな酷いことするんだよね?

それで、それでもいちおうシリーズの締めなので最後はPeterの帰還シーンで収めようとするのだが、もはやどうでもよい蛇足っぽくて、よかったね.. (隠居かよ) くらいなの。なので映画としてはとても中途半端というか、座りのわるいかんじがある。

あれらの動物たちがみんなわーわー楽しく遊んでいるだけの映画でいいんだけど。(Holiday Specialがそれなの?)

音楽については、これまでの70’s懐メロのミックステープから80-90’sまでかなり節操なくなっていて、動物テーマだからいいんだ、なのか、Radioheadに始まり、Heartの”Crazy on You”があってThe Flaming Lipsの"Do You Realize??”があってFaith No Moreがあって、盛りあがるところでThe Theの"This is the Day" (1983)がかかり、The Replacementsの“I Will Dare” (1984)がかかる。これまでで一番好きなかんじかも。あと、こないだの”The Super Mario Bros. Movie”でもかかっていた Beastiesの"No Sleep till Brooklyn”も。宇宙にもバーチャルにもコネクトするBrooklynという場所。

どういう選曲なんだ? と思っていたら最後に"Badlands”がどかどか鳴り出して、単にこれ、好きなの流してるだけではないか、って。


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