2.14.2020

[film] Birds of Prey: and the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn (2020)

11日、火曜日の晩、Picturehouse Centralでみました。 21時過ぎの回だったせいか久々の客ひとり状態。

“Birdman” (2014)もそうだった – “or (The Unexpected Virtue of Ignorance)” -  けど、主人公に鳥を絡めるとなんでタイトルに補足とか言い訳みたいのがいっぱいつくのかしら?

どこのなにをどう攻めたいのかあんまよくわかんなかった“Suicide Squad” (2016)で一番鮮烈でかっこよかったキャラ - Harley Quinn - Harleen Quinzel (Margot Robbie)を主人公に彼女が生まれてから大きくなるまでをアニメと彼女の語りでざっとなめて、JokerにフラれてGothamに放り出されて、チャイナタウンに暮らしてハイエナを飼って、ローラーダービーとかやって、Jokerと暮らしたお城の化学プラントを派手にぶっとばして – ここ素敵 – なんとか生きてますわ、ていうとこから。

闇の世界を仕切っているRoman Sionis (Ewan McGregor)の周辺で、彼に拾われたシンガーBlack Canary (Jurnee Smollett-Bell)とか、上と衝突してざけんじゃねえ、って辞める警部 – Montoya (Rosie Perez)とか、幼い頃に家族を殺されて復讐に燃えるHuntress (Mary Elizabeth Winstead)とか、ダイヤモンドを飲みこんじゃったスリの女の子とか、境遇もばらばらの女性たちが、ゆるゆると撚り合わさっていって、最後に街はずれでRomanの軍団と激突するの。 “Suicide Squad”のように束ねる雇い主がいるわけでも明確な共通の敵がいるわけでもない、Tarantino みたいに漲るなにかがあるわけでもない、それぞれの事情で目の前のうざいのを蹴とばしたりぶん殴ったりしていたやつらがダイヤモンドのまわりに近寄ってきて、よくわかんないノリでだんだんやばくなってきて、結局あいつかー、あれかー、ってどんぱちになだれこむの。

悲壮感とか使命感とか義理人情みたいなところから遠く離れて、Harley Quinnはエモくなる手前の快-不快とかなんか気に食わねえな、とかで怪しく動き回るとこは徹底していて、しかもミソジニー野郎がいちばん嫌がりそうな女の挙動をわざと踏んで貫いていくので素敵ったらない。 しかも銃とかナイフ – 流血 - じゃなくて、接近戦での金属バットとかトンカチの打突とかで相手を凸凹にする肉弾戦で、なんとなく70年代のカンフー映画みたいなのだが、これがとってもよいの。

DCコミックスなので、スーパーヒーロー的なパワープレイがあってもおかしくないのに、そういうので出てくるのはBlack Canaryの超音波くらいで、寄せ集められたやくざの抗争 - というか猛禽が猿とか豚とかをとっちめて舞いあがる、それだけで気持ちいいから、いいんだ。

そしてこの世界はJoaquin PhoenixのJokerがいたあの世界とあまりにも違いすぎる。これも世界の分断とかいうのか。- いや、そうではなくてだからふたりは別れた。それだけのことかも。

それにしても、”Ocean’s 8” (2018)でもそうだったけど、アジア系の女子ってなんであっさりスリ名人になっちゃうのかしら?とか。

あと、Ewan McGregor、とても楽しそうだし、そういう役柄なのかもしれないけど、できればSam Rockwellと差別化してほしい。
あと、ハイエナもっと出して暴れさせればよかったのに。

あとはなんといっても、あのエッグサンドイッチだよね。あれがすべての発端だったのよね。

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