9.26.2019

[film] The Rutles: All You Need Is Cash (1978)

20日、金曜日の晩、BFI SouthbankのMonty Python特集で見ました。
最初にJohn役&音楽担当のNeil InnesさんとのQ&Aがあった。

出てくるなり「いやーBeatlesが存在しなかったってすばらしいアイデアだよね!」とか言い出し、「いやそれは別の映画(注 – 映画”Yesterday”ね)のことですから」と突っ込まれてて楽しい。

これの発端はEric Idleとふたりで音楽をネタにしたスキットをやりたくて、そしたらEricがTV局を攻めればちょろいぞ(TV局のひとごめん)、て言うのでITV→BBC2に持っていったら簡単に採用された、って。とにかくとっても簡単だった、と。

The Rutlesのこれは、Saturday Night Live(SNL) のLorne Michaelsの方が当時まじで(そういうのの専門家を雇って)Beatlesの再結成をすごい金額で画策していて – それでタイトルが”All You Need is Cash”、その流れでアイデアを出していったらSNLの枠とメンバーを提供してくれることになり、他方で来週までに20曲用意してきて、って言われて死ぬかと思った、と(作ったけど)。

内容はThe Beatlesのバイオグラフィを鏡のようになぞりつつ、The Rutlesのメンバーや曲や映画の紹介とバンドの変遷~レコード会社設立~解散〜その後、などなどをレポーターや関係者の証言を交えて綴っていく。出てくる人たちがまたムダに豪勢で、Mick JaggerとPaul Simonは繰り返し出てきて大真面目に適当なコメントしまくるし、George Harrison はレポーターをやっているし、Bianca Jaggerは花嫁しているし、Ron Woodもいる。 SNLのメンバーだとLorne Michaels も一瞬出てくるし、John BelushiもDan AykroydもBill Murrayもまだぴちぴちで怪しさ全開、最後の方にはGilda Radnerさんが街角インタビューで出てきて、The Rutles? そんなの知らないわよ聞いたことないわ、って素人のように返しているのだが、しつこく突っ込まれるとものすごい早口で彼らのバイオを語りだす、という素敵な役だし、屋上の演奏シーンではまだ子供のKim Wildeが座っていたりする。とにかく賑やかでみんなでいじりまくって楽しくて、本当に存在したバンドのことにしか見えない。いや本当に存在したんだけど、ああいうかたちで。

しかし78年、この世界にはPunkなんかまるで存在していなかったかのような。

音楽面ではNeil InnesさんのほかにKevin AyersのバンドにいたOllie Halsallさんがいて、あー彼のギターの音だねえ、としんみりする。  Q&Aでは録音テープに関する相当マニアックな質問も飛んでいたのだが、割とへーきな顔ですらすら応えていた。

「この分野では”Spinal Tap” (1984)がやはりすごいと思うけど、我々もよくやってる方でしょ? 」てNeil Innes氏はお茶目に聞いていたが、いや、まだ十分おもしろいから。

Rutland Weekend Television (1976)

“All You Need is Cash”上映の後に、これの2年前にBBC2用に作られた30分のコメディプログラムがおまけとして上映された。ふつうのスキットの合間に未確認なんとか、のようにちゃっかり挟まっていて、ジョージ役の人は78年の彼とは違うのだが、既に怪しく異様な、なんだあれ?モード満載で、これが↑に繋がっていったのは納得なの。

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