11.29.2015

[film] John Wick (2014)

25日の夕方、フランチェスコで心を洗われた後に六本木で見ました。 どっちも真似できねえ。

かつて組織の凄腕の殺し屋だったらしいJohn Wick (Keanu Reeves)は愛する妻が亡くなった後は殺生から足を洗って、妻が最期に贈ってくれたわんわんと一緒に慎ましく暮らしていたら、どっかの組織のちんぴらに因縁つけられて夜中に家に押し入られぶん殴られて車を盗られて大切なわんわんまで殺されてしまう。

しょんぼり静かに怒髪天になってしまった彼は自宅の床下にセメント固めにしておいた武器火器群を掘りかえし、かつて自分も仕事をしていたそのちんぴらの組織(そいつのパパが親分)を叩きつぶすことにして、宣戦布告する。 組織もその周囲もあのJohn Wickを怒らせちまったのかそいつは相当にやばいぞどうすんだ、と敵味方いろいろざわざわして血みどろのどんぱちが始まるの。

ストーリーはそんなもんでシンプルなんだが、とにかく自分の大切なものを奪われてしまったときの孤絶感を、その悲しく寂しい目をKeanu Reevesほど絶妙に体現できるひとはいなくて、この状態の彼に「子犬を殺されたくらいで…」なんて言おうもんなら五寸釘で瞬殺されてしまうこと確実だし、そういうのは柔術とカンフーと射撃がミックスされているらしい彼の変てこな殺し技の数々を見てから言ったほうがいい。 (あれ、素人がマネしたら - するバカいないと思うが - 自分の膝とか打ち抜くよね)

夜のNew York、そこの闇社会を舞台に、かつて自分の所属した組織を敵に回して殺戮大会、という設定はLiam Neesonの“Run All Night”と同じ(一方は逃げまわり、一方は追い回す)で、更にギャングの息子がしょうもないバカで手に負えない、ていうとこも同じ。 LiamもKeanuも負け犬(だけど実は狂犬)をやらせたら一級品だし。

Willem DafoeとかJohn Leguizamoも、どこからか現れる死体の掃除屋のおじいさんもとってもいそうな夜の人々のかんじがあってよい。  夜のNYの現場のかんじ、みたいなとこだと“Run All Night”のがちょっと上だったかも。 おそらく初冬のNYだと思われるのだが、なんでこんなに寒くなっちゃったんだろ、のきつさみたいのがもう少し出せていればなー。 俺は燃えてるんだほっとけ、なのかもしれんが。

あと、あんなホテルを定宿にしたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。