11.14.2013

[film] CRASS: There Is No Authority But Yourself (2006)

9日の土曜日の晩、"Trance"のあと、同じ新宿で横ずれして見ました。

チラシには日本プレミア上映て書いてあるし、売り切れたらどうしようとはらはらして、「椿姫」のあと(2:00くらい)に駆けこんだら番号は一桁台だった。
やっぱし日本のパンクなんてこんなもんよね、けっ、とおもった。

CRASSのドキュメンタリー、映画の冒頭にもでてくるが、Clashじゃないよ、CRASSだよ。
ぜったいコモディティ化しない、産業化しないパンク、ていうのはこっちの。
英国のパンクバンドというか集団というか、バンドとしての活動は84年に一旦止まっているが元メンバーたちは影に日向に当初の強い目線とアティチュードを保ち続けていて、その様を確認して、うむ。 て深く頷いて反省する、それだけで十分なの。

中核メンバー、Penny Rimbaud、Steve Ignorant、Gee Vaucherの証言と、活動の拠点であるDial Houseと、Permacultureとか、その思想の核心と、それらを通してパンクとはなにか、パンクであるというのはどういうことか、をバンド結成当初から掘りおこしていく。 彼ら3人だけで十分といえるのか、とか、捕捉しきれるわけないだろ、とかいろいろあるのだろうが、いいからだまってみろ、ていう。

つい最近まで、レコードと本(こないだ翻訳がでたジョージ・バーガー 著『CRASS』は必須)くらいしかなくて、それでもぜんぜんよかったのだが、やはり動いて喋っている姿とか結成直後の街頭ライブを見るとおおー、とか思うし。 全裸のPenny Rimbaudによるコンポスト便器での実演(一歩手前)まで見ることができるし。

筋金入りの活動家であり思想家であり詩人でもあるPenny Rimbaud(じじい)と直情型のパンク小僧Steve Ignorantが出会い、そこにデザイナーのGee VaucherやDave Kingが加わり、そこに拠点、基地としてのDial Houseがあったことでバンド、というより活動集団、としての色合いを強めていく、けどあの時代のセクト的な匂いはあまりない(当時、現地、ではどうだったか、はあるのかしら)。 まず相手の話を聞いてそれを受け容れる、ということが基本にある人達だからー。 

"There Is No Authority But Yourself"は"Yes Sir, I Will"のトラック7 の最後にあるフレーズ。
その少し前のパートはこんなふう。

You are being used and abused
And will be discarded as soon as they've bled what they want from you.
You must learn to live with
your own conscience,
your own morality,
your own decision,
your own self.
You alone can do it.
There is no authority but yourself.

『自分を支配できるのは自分だけだ』 やっぱし日本ではむずかしい、かねえ。

ちなみにデビュー盤の1曲目"Asylum"にある"Jesus died for his Own sins. not MINE"は、Patti Smithの"Gloria"の"Jesus died for somebody's sins but not mine" から来たもの。  
彼らの詩はとてもシンプルでわかりやすくて、でもほんとに深くてかっこいいったらない。
(画面上では白抜きのタイプ字体でばりばり連射される)

音楽映画だけど、爆音上映にはたぶん馴染まない。ザラ紙に鉛筆でがりがり叩きつけている、そんな音がずっと鳴り続けていて、それは通常音量でもじゅうぶん耳について離れない強さなの。

彼らの音を最初に聞いたのは、むかーし、徳間ジャパンからRough Tradeの7inchが国内盤で纏めてリリースされたことがあって、そのときに渋谷陽一のサウンド・ストリート(ていうラジオ番組があったんだよ)で彼らの"Reality Asylum"がかかったのね。あんときの衝撃ときたら、それはそれはすごくて、風景がかわった。(昔語り)
あのとき、他にはTelevision Personalitiesの"I Know Where Syd Barrett Lives"なんかもかかったのだったねえ。

パンクはどうもな... ていうひとにはJeffrey Lewisの"12 Crass Songs" (2007)をおすすめしたい。 こいつも、ユニークといえばユニークで。

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