11.25.2013

[film] Adoration (2013)

24日、日曜の朝10:00、よろよろとホテルの下に降りていって見ました。 まだペンギン熱が冷めない状態で。

オーストラリア/フランス映画(撮影はNew South WalesのSeals Rock)だし、原作はDoris Lessing の短編"The Grandmothers"(未読)だし。
元々のタイトルは"Two Mothers"で、米国リリース時のタイトルは"Adore"、だった。

Roz (Robin Wright)とLil (Naomi Watts)は、幼馴染で、海が見えるSeals Rockでずっと一緒に遊んで育ってきて、結婚してからもずっとこの場所に住んでいて、Rozの子はTom (James Frecheville)、Lilの子はIan (Xavier Samuel)で、彼らふたりもサーフィンしたりしながら彼女たちと同様、一緒に大きくなってきた。

冒頭でLilの夫/Ianの父の葬儀のシーンがあって、でもふたつの家族が楽しく一緒に過ごす時間は変わらず、ある日ママたちの昔のアルバムを見ていたら、そこに亡き父の姿をみつけたIanは寂しくなってRozのとこに行き、一緒に寝てしまう。  自分のママがIanの寝床からジーンズ脱いだ姿で出てくるのを目撃したTomは衝撃を受けてIanのママに言いつけると、自分だって負けるもんか、とLilと寝てしまう。 おおらかでよいこと。

ママ同盟は緊急会合を開いて一線を超えるのはよくないわ、と合意に至るも、若い彼らの性欲の前になすすべもなくやられっぱなしとなり、更に気まずくなった二回目の会合での会話; Roz「最近どうよ?」、Lil「すんごくいい」 ... 「これを止めなきゃいけない理由なんかないと思う」  ...  というわけで、4人の幸せに満ちた関係が続いて2年、ふたりの若者はとも社会人になり、Tomは父親の演劇関係の仕事を手伝うべくシドニーにいて、オーディションにきた若い娘と仲良くなり、結果Lilとは疎遠になっていく。 んで、Lilは、いつかこの日が来ると思っていたわ、と諦め、RozもおなじようにIanに、もうやめましょ、と言って突然そっけなくなり、やがて若者ふたりはそれぞれ若いお嬢さんたちと結婚し、おなじようなタイミングでそれぞれに娘が生まれて、おばあちゃんたち - 息子たち とその妻たち - 孫たち という新たなファミリーツリーができあがる。

で、こんどは成長した娘たちがお互いのパパたちと...  ていう方向に行くかと思ったら、さすがにそうはならず、もうひと悶着あってわくわくするのだが、とてもおもしろい。おもしろがるような性質のもんか? というのはあるのかもしれないけど。

でもさーこれ、海沿いの美しく穏やかな色彩と陽光があって、そこでの生活に困らない人たちと、あの4人の整ったルックスがあって初めて成り立つおはなしだよね。
どれかひとつでも欠けたら見たくなくなるかも。
特にふたりの女優 - Robin Wrightの毅然とした姿・表情とNaomi Wattsのぐんにゃり柔らかい物腰の対比が見事で、とくにNaomi Wattsの艶っぽさにはなかなかびっくりした。

なんか、ペンギンのコロニーって、こんなふうなのかも。 (←まだ冷めてない)

音楽は、みんなで酔っ払ってダンスするときにKirsty MacCollの"In These Shoes?"がかかるのがうれしい。 しかも2回も。

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