5.02.2012

[film] Small Roads (2011)

ほんとは午前のに続けて京橋で5:00から清水宏の『踊子』(1957)を見ようと思っていたのだが、毎年恒例の『イメージフォーラム・フェスティバル』でJames Benningの新作がかかる(東京の上映は1回きり)というので、こっちにした。 なんであんな半端な場所でやり続けるのか、毎年この時期になると不思議に思う。で、すぐに忘れる。

James Benningさんの新作は昨年のNYFFでもかかって、あーあ(見たかったよう)、だったのだが、それとは別のやつ(あっちのは"Twenty Cigarettes"ていうの)だった。
でもしかも、あの、"RR" (2007)の姉妹編だというのであれば、見るしかないではないか。

"RR"はRock'n Rollではなくて、Railroadのことで、映画はアメリカのいろんな線路と、その上を走るいろんな電車を固定のカメラで43カットぶん撮ったやつを、ナレーションも音楽もなく、ただ繋いで見せるだけ。 じぶんは電車マニアでもなんでもないのだが、レールの上を音をたてて電車が走って画面から消えていく、これだけで意味もなく高揚してしまうのだった。 理由はいまだによくわかんないけど、まじで"Unstoppable"とおなじくらい盛り上がるのよ。

こんどのはレールではなく、車道。 タイトルをなんで"SR"にしなかったのかはわからず。
あと、"RR"は16mmで撮られているが、今度のはDigital撮り。
"Small Roads"なので、でっかい幹線道路ではなく、ローカルの、小さい、二車線くらいしかない道路。 道路の右脇か左脇のどっちか、目線くらいの高さにカメラを固定して、道路の上を車が走りぬけていく。 車は向こうからやってきて手前に消えるか、向こうに去って消えるかのどっちか。 
円盤はこない。 怪獣もこない。

"RR"の場合、電車は必須だったが、今度のはそうでもなくて、待っていたけど車が来なかったショットも結構ある。遠くで人が横切ったり、止まっている車に人が丘から降りてきた人が乗りこむ(お手洗い?)、というのもある。
出てくるのはぜんぶで47ショット, 合計103分だからひとつで約2.19分。 一番多く車が通ったショットで、7台。 1台~2台通るのがだいたい平均。そんなSmall Roadたち。
おいしい、と思ったのは、道路脇の線路を電車が通って、それに併走して車が2台向こうに行って、更に向こうから1台くる、ていうやつ。 わぉ、てかんじだった。

"Two-Lane Blacktop" (1971) - 『断絶』が走り抜けていったのも、こういう道路のこういう風景だった、はず。

道路の周りにはいろんな植物(でっかい樹とかサボテンとか)があるし、土も黒だったり白だったり、いろんな鳥だの虫だのが鳴いていたりする。そんなのどかな風景の右側とか左側の奥とか遠くで、わーんてかんじの人工音が聞こえて、それがだんだん大きくなって爆音になり車と一緒に転がって消えていく。
ほんとこれだけなんだけど。 なんなんでしょう。

あと、景色は春から夏、冬へとだんだん変わっていくの。
最後の冬のほうは、ほんとに寒そうで車もあんま来ない。
ヨセミテみたいなでっかい樹があるとこの雪景色のなかの道路で1台、わーんと走って向こうに消えて、しーんとなったとこで、突然ゆらゆらがたがたみんなの携帯の警報がぶにょぶにょ鳴りだして、天井がみしみし言い出したとこで、丁度映画が終った。(あまりのタイミングに場内爆笑)  

はい、アメリカは以上、日本には地震があるよ、て言われた気がした。 


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