5.22.2012

[film] 草を刈る娘 (1953)

土曜日は、昼過ぎまでお仕事で動けず、3時過ぎてからようやく1本見れた。
この日からシネマヴェーラで始まった『中川信夫の全貌』のなかから。
特に狙ったわけでも見たかったわけでもなんでもなくて、なんとなくやってたからさ。

原作は石坂洋次郎の『草を刈る娘』。
宇津井健のデビュー作だそうで、宇津井健といったらお父さんのイメージしかないので、お父さんたら、若い頃はこんな.. とか思いつつ見た。

年に一回、山の麓に大移動して1年分の馬草を刈って積んで帰る村の衆。みんなとにかく明るく朗らかで、なんかしゃべるごとにいちいち「あーっはっは」と付け足しで笑うのでなかなかうんざりする。そこのうるさいおばあさん(そでこ)が隣村のおなじようにうるさいおばあさん(ためこ)と、去年はあれとあれをくっつけてうまくいったから、今年は孫のもよこ(左幸子)と時造(ときじょー、と呼ぶ)をつがいにするなう、といやらしく企んで、彼らふたりは遠くの草むらに隔離されてしまうの。

ふたりは最初はぶつぶつ言っていたのに、なんとなく仲良くなって、ときじょーが大切にしていたライターを糞しているときに無くした、といったら彼女は、じゃあ糞の匂いを追っていけば見つかるじょ!と犬のように駆けだして行ってしまい、ほうれやっぱしおめえの糞のとこにあったぜ! と嬉しそうに戻ってくる。 ときじょーはそんな彼女を見てたまらなくなってのしかかってしまい、彼女はなぁにすんじゃわれー、と山猫の牙を剥いたもんだから流血して大騒ぎになるの。  

そんなほんわか楽しい農村痴話コメディなんですけどね。
まあみんな幸せになれるのならよいかあ。 あの「あーっはっは」はきっと心の底からのなんだろうなあ、いいなあ、と思った。

このあと、草むらを抜けて森の奥にいったの。

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