6.15.2014

[film] むすめ (1943)

梅雨とひどい気圧の日々がきて、仕事の山が降ってきて、サッカーだかフッチボールだかが始まって、なにもかもうっとおしくて不快でしょうがない。 やるのはそっちの勝手だけど、こっちの視界聴界に入ってきたり巻きこんだりしないでほしい。

Palo Alto前に見たやつで書きかけのがあったので。
24日の土曜日の午後、”Withnail & I”のあと、吉祥寺から京橋に移動して見ました。
NFCのアンコール特集の1本。

久子(髙峰三枝子)は自宅で洋裁店をしてて、元料理人の父(河村黎吉)はWithnailみたいになんもしないでぐうたらぶらぶらしてて、弟は町工場で働いているのだがこのところ素行がよくないらしい。

近所の近所の角平(坂本武)とおかつ(飯田蝶子)の夫婦が、久子のすてきな縁談を持ってきて、父親もこんないい話はねえ、てはしゃぐのだったが、久子は歯医者をやっている上原謙が好きで、でもただ好きだってだけだし、そんなこと父親には言えないので黙ってむくれているのだが、話は結納のあたりまで勝手に進んでいって、どうなるよ、どうするよ、になるの。

タイトルは「むすめ」だし、もちろんむすめは出てくるのだが、そのむすめを「むすめ」ていう位置に置いているおとうさん - ぷらぷらなんもしないで近所に将棋指しに行ったらおかつに嫌がられて角平を押入れに隠されてほとんど落語だったり、でもむすめがふくれたりむすこが不良で警察にしょっぴかれたりすると「まあそこ座んな」とか言って、でも説教みたいなとこには行かずに、ひとりぶつぶつ言ってひとりなんかうんうん納得して、その語りでむすめもむすこもしんみりしみじみ反省して、なんでかおとうさんありがとうがんばるよ! になってしまう。
こんなの一番きらいなパターンだし、だいたいあんたは無産のぷーじゃねえかよ! なのだがこっちまでよかったねえがんばるんだよ、てなんだかじーんときてしまうのは、みんなうますぎるからだねえ。

髙峰三枝子もほとんど口をへの字に曲げてふくれてばっかりなのだが、そこがまたよいの。

戦時下のホームドラマ.. ていうとこを差し引いても押しつけがましいとこがなくて綺麗にまとまっていてよいとおもった。

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