6.11.2012

[log] Londonそのた - Jun.2012

ロンドンの残りのいろんなの。 行きの飛行機で見たのは3本。

Contraband (2012)

Mark WahlbergがNJの港で働いてて、昔はいろいろあったらしいが今は堅気で家族と一緒で幸せなのに、義弟がドラッグの密輸絡みでやばいことになったのでかつてのお仕事にもう一回クビを突っこむことになり、パナマに船で渡って贋札業者と渡りあったり、留守の間に家族が脅かされたり大変なの。 そんなに派手な仕掛けとかどんぱちはなくて(あ、パナマであったか)、Mark Wahlbergがひとり堂々落ち着いてて強いのだが、映画は悪くなかった。
NJの港湾の周辺のざらーっと澱んだ空気のありそうなかんじと、そこに被さってくるささくれた硬めのR&Bもなかなか素敵で。

Joyful Noise (2012)

冒頭にKris Kristoffersonが出てきてわー、だったのだが、彼はいきなり胸を押さえて死んじゃって、彼がやっていた教会の聖歌隊のリーダーの座は彼の妻のDolly Partonではなくて、どっしり堅実なQueen Latifahに行っちゃって、みんなすごく険悪になって、全米の聖歌隊コンクールの優勝目指してがんばろうにもがたがたなの。 で、それぞれに家族の問題とかもあって、Dolly Partonの孫とQueen Latifahの娘が恋仲になったりで大変で、でも歌っちゃえばいいんだ、と決勝に向かって突進するの。
歌を歌うシーンだけは、とにかく(なんでも)よいので、ずーっと歌だけ歌ってればよいのに、とか思った。

歌ったなかでは、"Maybe I'm Amazed"がいちばんきました。
しかし、"Glee"とか"Rock of Ages"のおかげで歌うたっちゃえば、あとはなんでもええ!なやつが増えてきたねえ。

Puss in Boots (2011)

「長靴をはいた猫」。 ぜんぜんわるくなかった。 これなら劇場で見るんだった。
本家のShrekが過去のいろんなお伽話に拠った自分探し、居場所探しみたいなお話しだったのに対し、こっちはどうせ猫だしそんなの必要ないし、いろんなお伽話に拠りつつも、友情と裏切りのスタンダードな西部劇みたいなところに落ち着いている。これのどこがわるいのか。もちろん、そこでなんで「ジャックと豆の木」?とか、なんでマザーグース? とか、食べ合わせみたいのはあるかもしれないけど。 猫とHumpty Dumptyていうのもいいし、巨大ガチョウもすばらしいのよねえ。

Humpty Dumptyの声はZach Galifianakisさんだったのね。    
あと、Guillermo del ToroさんがExecutive Producerで声優としても参加しているの。

帰りの飛行機では1本、とちょっとだけ。

The Vow (2012)

もうこっちでもださい邦題(書きたくない)で公開されてて、六本木では既に朝1回のみになっちゃっていますけど、ぜんぜん悪くないし。

Rachel McAdamsとChanning Tatumが結婚したての仲の良いカップルで。雪の晩、ミートローフを車のなかでわんわんかけて歌っていたら後ろからどーんて追突されて、大怪我して、妻のほうは記憶を失ってしまう。
ぜんぶ失ったらまだわかりやすいのだが、彼女の記憶が戻った地点は結婚前、更には施行中だった婚約を破棄して親家族と縁を断つ前だったもんだから、とってもよくない。
彼女にとって夫だよ、て寄ってきた彼は全く未知なそこらのあんちゃんになってしまい、逆に家族や婚約者は自分にとってあったかくてスイートな帰るべき巣として、巣のままそこにある。
こうして彼女の両親(Jessica LangeとSam Neill)は、突然出ていってしまった娘が全部ちゃらにして戻ってきてくれたと喜ぶのだが、元、いや現夫である彼にとっては、なにやってもなに言っても「あんただれ?」状態に曝されてしまうので、とっても地獄でかわいそうで、でも一度は好きになって結婚までしてくれたんだから元に戻せるはず、とデート申し込んだりして健気にがんばるの。 
それでもやっぱしお互い疲れちゃったので、離婚することになるの。
やがて、彼女は自分が家を出ていった原因を知ることになって、そして。

Channing Tatumの一人称語りがところどころうざかったりするのだが、これは彼と彼女の復縁物語、というよりは複数の家族をめぐる忍耐と許しのドラマというべきで、そうすると、例えばJohn Hughesだったらこれをどんなふうに撮っただろうなー、とか思った。
きっともっとお母さん(Jessica Lange)が前面にでてきたにちがいない、とか。
でも、実話ベースだから、あんま動かせなかったのかもだけど。

舞台はシカゴで、Channing Tatumの彼は自分のスタジオを持っているレコーディングエンジニアで、デジタル録音では捕まえられない音があると信じこんでいて(これと同じ思想のシカゴのひと、いるよね)、そういう犬みたいな実直さがよくでていていかった。

それにしても、目覚めて横にいたのがChanning Tatumだからまだよかったかも。これで横にPaul Giamattiみたいなひとがいて、とつぜん夫だよ、とか言われたらどんなんだっただろうか。(ごめんね、Paul)

Rachel McAdamsのほうは、傷つきやすいけど、でも(だから)性格わるいのごめんね、みたいな役をやらせたらほんとにうまいねえ。 ちゃっかりしてやがるぜ、てかんじの。

あと、エンディングにThe Cureが流れる映画に悪いやつはない、ということなの。

これを見たあとで底なしの眠りに落ちてしまい、気がついたら到着1時間20分前だった。
しょうがないので、たこ焼きとシーザーサラダを食べながら、"We Bought a Zoo"(邦題、しんでもいわない)の最初のとこみてざーっととばして、ラストのとこだけ3回繰り返して見てじーんとしてた。


今回、ロンドンのRough Tradeで買ったのは、主にこないだのRecord Store Day2012で買いそびれていたやつ。
Breakfast Clubのサントラとか、Gang of Fourの2nd(これですらもう30年かあ…)とか、Metallicaの"Beyond Magnetic"とか、あと7inchいっぱい(サーPaulの"Another Day"とかもふつうに積んであった)。 新譜だとBest Coast(くま…)とかAlabama Shakesとか。

あと、帰ろうと思ってふと横みたらCrassの1stと2ndのアナログマスター直おろし再発、ていうのがあったので、両方持ってるけどとりあえず、買う。 その横にNapalm Deathの"Scum"の25周年記念盤(屑の25年... )、ていうのもあったのでこれも袋に入れる。

本は、The PoguesのJames Fearnley(アコーディオンのおじさん)によるバンドの回想録 "Here Comes Everybody"を買った。 まだぱらぱらしか読んでいませんが、冒頭のシーンは91年、横浜で行われたWOMADで来日したバンドがホテルの部屋で疲れきって、Shaneを切ろうってみんなで話し合うところなの。
あのとき、あんな修羅場だったんだー。 たしかにライブはひどかったけど、あの頃のShaneてあんなもんだったから、ステージにいるだけで喜んだものだったのに。

そんなこんなで、帰りのスーツケースは軽く30kg超えて、あとちょっとで英国の重量規制にひっかかるので注意してね、と言われたの。

あとなんかあったかしら。

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