1.02.2018

[film] The Foreigner (1978)

こっちの元旦て、もうふつうに店とか開いてるの。 Rough Tradeは休みだったけど。
2日はふつうの会社はふつうの仕事日なの。 でもツリーはまだあるし、クリスマスチャンネルもまだやってる。

12月に見たやつで未だ書いていなかったやつを。
12月13日、水曜日の晩、BFIで見ました。

ここでたまにやっている実験映画の紹介シリーズ - “Experimenta: Artist Film and Alternative Moving Image Culture” の枠で、“The Thriller: New York, No Wave Style”ていうタイトルから2本が紹介された。 No Waveの頃のNYを舞台にしたやつ、その前の週にJonas Mekas氏がやってきたのでそれにあわせて、彼のAnthology Film Archivesでやりそうな映画、でもあって、上映前には、これはNYでもめったに見ることができない、特に2本目のやつはWarholのファンドを使ってNYからわざわざ空輸したくらい、貴重なやつなのですぞ、って。

The Foreigner (1978)

監督のAmos Poeが個人で$5000を銀行から借りて(と、エンドクレジットででる)作った自主制作映画。 筋はあってないようなもんで、ヨーロッパからJFKに降りたったエージェントのMax Menace (Eric Mitchell)がChelsea Hotelに滞在しながら、なにかのミッションを遂行しようとするのだが、先々で追いかけられたり脅迫されたりぼこぼこにされたり散々な目にあう、それだけなの。
見るべきはその背景にある荒んで汚くて、会う人会う人だれもちっとも助けてくれない冷たいNo Wave CityとしてのNew Yorkで、そのかんじはこないだ見た”Variety” (1983)とか、有名なとこだと”Desperately Seeking Susan” (1985)とか”After Hours” (1985) とかにもある - その異物感、異郷感がヨーロッパ人(という設定)の目を通して底の底まで、これでもかと描かれている。

ただそこらにいる連中、野良猫、路地猫ていうかんじで、The Crampsの連中とかDebbie Harryが出てきて、なかでも78年のDebbie Harry、路地裏でタバコ吸ってぼーっと突っ立っているだけなのに、地球に落ちて来た女 - 感がとてつもないの。
あと、CBGB - この時点で既にぼろぼろ - に迷い込んだ主人公がぼこぼこにされるその背後で演奏しているバンド - The Erasers もかっこいい。 この人たち、Numemoから出たOrk RecordsのBoxにも入っていたけど、New York Punkいろいろ、だよねえ、て改めておもったわ。

Raw Nerves: A Lacanian Thriller (1980)

30分の短編。 タイトルを訳すとしたら「神経逆撫:ラカン派のためのスリラー」?
ぐるぐるちかちか回る画面エフェクト(パターンはちょこちょこ変わる)の裏側になんか部屋があってそこで探偵ものの寸劇みたいなことをやってて、出てくる人の中にはLydia Lunchとかもいるようなのだが、とにかくタイトル通りにいちいち神経を直撃してくる画面と音で、見続けるのはちょっときつかったかも。 いまはこんなのデスクトップで作れてしまうのだろうが、当時はこういうのを見たり聴いたりするのにのこのこ出かけていったりしたのよね。

NYのこの当時のフィルムだと、MoMAで4月までやっているFilm Series “New York Film and Video: No Wave–Transgressive” ていうのをとっても見たいよう。

https://www.moma.org/calendar/film/3892

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