11.26.2016

[film] Storks (2016)

11月5日の昼に新宿でみました。当然字幕版。 『コウノトリ大作戦』

こういうアニメ、ふつうであれば見ないようなやつなのだが、監督として”Forgetting Sarah Marshall” (2008)とか、”Get Him to the Greek” (2010)とか、”Neighbors”シリーズを、脚本家として”Yes Man” (2008)とか、”The Muppets” (2011)を書いたNicholas Stollerさんの監督・脚本作であるのだから見ないわけにはいかないの。

むかしむかしは、お空に向かってお願いをするとコウノトリが赤ん坊を運んでくれて、割と最近ではCornerstore.comていうサイトに行ってポチッてすると運んでくれたもんなのだが、事故があってから赤ん坊配達はNGになって、それでも通販サイトとしては十分成功していて、そこで元気に働くコウノトリのJunior(Andy Samberg)が手違いで赤ん坊製造機械をOnにしたら女の子の赤子が出てきちゃって、そんなのだめだろとか、でも配達はしなきゃだろとか、そこから巻き起こる大騒動をスラップスティックに描く。 

Juniorの会社にお願いのメールを出したのはパパママ(Ty Burrell & Jennifer Aniston)が忙しくて一緒に忍者ごっこができる弟がほしくてたまらなかったNateで、他にJuniorの会社での事故で身元不明のままそこに残っているヒトの娘 - Tulipとか、事故を起こしてしまって以来すこし変になっちゃったJasper(Danny Trejo)とか、Juniorの前に立ちはだかる社長とかそのスパイの鳩とか、赤ん坊を狙いながらメロメロになっていく狼たちとか、ふつーの判断ができるまともな奴はただのひとり/一羽/一匹もいなくて、最後には会社か赤ん坊か顧客か、みたいな意味不明・傍若無人の追って追われてとにかく逃げろ! 走れ! になるとこはこれまでのNicholas Stoller映画とおなじなの。 少子化への配慮なんてこれっぽっちもないから念のため。

なんも考えていないくりくりの赤ん坊を中心に大人たちのいろんな思惑が渦巻いて大騒ぎになる、ていうのだとJohn Hughes先生が脚本を書いた“Baby's Day Out” (1994)を思いだしたりもした。
けど、コウノトリが赤ん坊を運ぶ、ていうおおもとの、太古からの設定を受け入れられるのであれば、だねえ、と思って、でもよくよく考えてみれば近未来にはありえない話ではないのかも。
ワンクリックの向こうには精子バンクと卵子バンクと養子バンクがあって、どんなカップルのどんなお願いも実現可能なように子供は「製造」できて、コウノトリてのはドローンのことでしょ。

まあそんな心配しなくても、なんも考えなくても、ぜんぜんおもしろいってば。

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