10.01.2016

[music] Morrissey -- Sept 29

29日の木曜日の晩 、渋谷でみました。 チケット買うのをすっかり忘れていて3日前に慌てて買った。
会社帰りのスーツ姿でBunkamuraでMorrisseyを見るなんて自分にはだんこ耐えられなかったので一旦帰って着替えてからいった。

Morrisseyは、25年前(うぅ)の初来日で2回みて、97年のセントラルパークで見て、04年のApolloで2回みて、12年の台場と恵比寿でみて、このかんじだと今回も2回行くべきだったのかもしれない、と今となっては思うがしょうもない。

Orchard Hallなんて初めて行った。 Ry Cooder & Nick LoweもKing Crimsonもケツまくって行かなかったのに今回、12000円でも行くことにしたのはやっぱし彼だから、なのだろうか。
だってさ、BowieもPrinceもいなくなっちゃったんだもん、今年。

開演前のスクリーン上では『裁かるるジャンヌ』のジャンヌが虚ろな目でこっちを見ていて、それが動画に変わると、RamonesとかAlice Cooper “Elected”とか、Lou Reed “Make Up" - 映像はJoe Dallesandro - とか、New York DollsとかPistols “God Save the Queen”とかThe Damned “New Rose”とか、”Queen is Dead”のジャケットのAlain Delonとか、いいから見ろってかんじで流れて、これは彼の邸宅に呼ばれたとき、執事にこちらでお待ちください、って通された部屋で延々見せられる映像なんだろうな、とか夢想してみる。 はっと気づくとベルベットのガウンを纏った彼が後ろに立っているの。

バンドメンバー6人が揃って登場して、3 - 3で向かいあってお辞儀して、さあ“Suedehead”だわ(いちおう、Setlistは趣味で追い続けている)、と思ったら“Let Me Kiss You”だった。 2012年の恵比寿のオープニングとおなじ。
この曲のエンディングでもうシャツを脱ぎ捨てちゃって、あらあら。 次がゴージャスに弾ける“Everyday Is Like Sunday”で、あーこれはこれまでのとちがうねえ、と思ったそのかんじがこの後ずっと続く。

「わたしはヨーコ・オノが好きです。みなさんはきらいでしょうけど、わたしは好きです」の後で、“First of the Gang to Die” とか。
スクリーンにGertrude Stainを映して「これはアメリカ合衆国大統領のGertrude Steinです」の後で、”All the Lazy Dykes” とか。

つまりは、“World Peace is None of Your Business” てことでよいのか。
あとはとにかく「殺すな」と。

“Speedway”は後半をキーボードのGustavo Manzurさんにスペイン語で歌わせて、自分はタンバリン叩いてた。 このGustavoさんはプーみたいな黄色シャツでアコーディオン抱えてラッパとかディジュリドゥとか、ピアノは当然、なんでもやるので器用で楽しいのだが、例えばこの鍵盤がMike Garsonさんだったらなあ、とか思うことは少しあった。
Morrisseyバンドは、歌謡ショーのオケでよいのだけど、ね。

結局この日やったThe Smithの曲は、前回来日時と同様ストロボがんがんの”How Soon Is Now?” だけだった。
これはとっても変てこな事態、と言わねばなるまい。 それを楽しみに来たひとだっていただろうに。
ラストは「みんなもう帰りたいよね?」を繰り返したあとで、”Ouija Board, Ouija Board”。
ああ、やっぱり帰りたかったのかなあ。

だがしかし、彼の声はじゅうぶんに伸びてて艶っぽくて漲ってて、これまでのライブ史上最強のレベルにあったと思う。 あんなに強くくっきり糸をひいて響いてきたことはなかった。 なにかが王様の気に障ったのかねえ。
でも深い忠誠を誓ったわれわれは黙って聴いて、4年後くらいにまた通うのだ。
だってもうBowieもPrinceも…

アンコールは、これまたびっくりの”Judy Is a Punk”。Brooklyn限定だと思っていたわ。
大むかし、やはりNYのライブ、アンコールのラストですさまじいRamonesを聴かせてくれたKirsty MacColl さんを思いだした。

帰るときに振り返ると、スクリーンのジャンヌも泣いてた。

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