8.17.2014

[film] Monte Carlo (1930)

7日の木曜日の晩、シネマヴェーラで見ました。 だってルビッチなんだもん。

どしゃぶりの結婚式の日、いきなりRunaway Brideしてしまった伯爵令嬢マラは、行先も決めずにメイドとふたりで列車に乗りこんで、そのままなんとなくモンテカルロに行くことにして、着いたら早速カジノですってんてんになって(だって、ルーレットでずっと"16"に賭け続けるんだもの)、そんな様子を見てて彼女に一目惚れしたルドルフ伯爵が、ヘアドレッサーになりすまして彼女に近づいて、彼女はごりごりわがままし放題で、でもルドルフはどんな難題もさくさくこなしちゃうのでこれって恋かしら、みたいになるのだが、お互いへんな見栄はったりするもんだからなかなか落ちるところに落ちてくれない。

そもそもマラはなんであんな馬みたいな侯爵と結婚することにしたのか、伯爵はなんであんな気が強くてわがままで自分勝手なマラなんかに一目惚れしたのか、などなど腑におちないことばっかしなのだが、クラシックな少女漫画なんだと思ってしまえばそういうもんかもと思うし、実際に感極まるとみんな楽しげに歌いだすオペレッタで、電車で走れば窓の外の人たちはみんな手を振ってくれる。

最後に観劇にいったオペラで身分違いの恋が取り沙汰されていたのでその流れでひっくり返ったりするのかと思ったら、以外とストレートに納まってしまって、そうでもなかった。

ルビッチの劇って、こちら側とむこう側でそれぞれ勝手に思いこんだり妄想したりで運んでいたことが(想定通りに、想定外に)ぶつかったり行き違ったりすれ違ったりでじりじりままならないまま最後に奇跡的にどこかにはまって落ちて、ていうパターンが多くて、これもそうで、つまりはラブコメってことなのね。

あと、これもいつものことだが、ほんとにちっちゃくてどうでもよくてくだんないネタを執拗に繰り返したり、ところどころが微妙にエロかったり、気になってぜんぜん目が離せないの。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。