7.12.2014

[film] The Fault in Our Stars (2014)

順番ばらばらだけど、書きやすいのから書いていく。
今回の出張、アムステルダムも最初の予定にはあったのでこの映画のロケ地に行こうかて、ちょっとわくわくしたのだが、だめになった。 ま、あのベンチなくなっちゃったみたいだし。

10日、ロンドンからシアトルに着いた日の晩、21:40くらい、ホテルの近くのシネコンで見ました。
今回、こいつだけはなんとしても見たくて、ロンドンでは時間まちがってミスして落ちこんだ。

だいたいさあ、日本公開が来年2月なんて、ほんとーにくそったれ、Shame on You!! だわよ。
この映画の公開をそこまで遅らせても優先しなきゃいけないなにかって、なんなの? 
そんでまた、べたべたのプロモーション - ヘイゼルなら絶対"Fuck Off!!"ていう - でうんざりさせられるんだよ。まっぴらごめんだわよ。

YA小説「さよならを待つふたりのために」の映画化。 原作もすてきなので見る前に読んだほうがいいかも。 読んだって読まなくたって、どっちにしても泣くよ。 そして裏切られることはない。

不治の病でなんども死にそうになって酸素吸入器を転がしながら生きているヘイゼル(Shailene Woodley)と、同じような境遇で片足を失っているガス(Ansel Elgort)が出会って、恋に落ちて、やがてやってくるさよならと。

世に言われる難病モノ、にはカテゴライズしたくない。 ものすごくまっとうな、恋愛映画のどまんなか。 いっぱい泣くけど、悲しみの涙とはちがう。  でもこれで泣かないひとはあんま信用しない。

とにかくねえ、主役のふたりがすばらしいったら。
サポートグループの集会で出会った瞬間の目線の交錯、アムステルダムのレストランでおいしいお皿(あのリゾット、いいな)の前でふたりしてくにゃーてなるとことか、”I’m in Love with you, Hazel !”て繰り返すとことか、アンネフランクの家でたまんなくなってキスしちゃうとことか、もうぜんぶいいの。 儚い生に突き刺さろうとする愛の矢、ではなくて儚い生を輝かせる星としてある愛の瞬き。 そんな愛のありようをこのふたりの俳優さんは完璧に理解していて、存在のすべてをそこに投げ出してこのふたりでしかありえない世界を作りだして、でもそれは決してついていけないどこかのなにかではなく、恋愛てこういうものだよね、とまっすぐにいう。 

どのスチールもよくて、どれ見たって決定版、ていうかんじでふたりはそこにいるでしょ。

たぶん本を読んだひとそれぞれがイメージするヘイゼルがあると思うけど、ここでのShailene Woodleyさんはそれらをよい意味で蹴散らしてしまう、そんな迫力。 ”The Spectacular Now"(2013)のときはなんか老成しているように見えて、ちょっとおばさんぽいかもとか思ったりもしたのだが、あれはやっぱしわざとだったのね、というのがようくわかるおそるべき集中力とコントロールっぷり。 すごい奴かも。

そんな彼女を真正面から受けとめるAnsel Elgortくんも、堂々余裕で頼もしいったら。
Rik Smitsのユニフォームがほんとによく似合うのがうれしいねえ。

目の悪いアイザックを演じるNat Wolffくんは”Palo Alto"もよかったけど、これもいい。 強がりばっかりだけど壊れやすいキャラはこのひとが今いちばん。 

作家ヴァン・ホーテンを演じるWillem Dafoeは、原作の極悪非道なかんじはあんましなくて、そこだけちょっと、だったかも。

音楽は地味めで、きらきら弾けて盛りあげるようなのはほとんどないのだが、これもよいの。 Sun Kil Moonとかね。


あ、上映前の予告でかかったやつでは、 “Wish I Was Here”がねえ。The Shinsの音が被さるだけで”Garden State”のあれこれが蘇ってじーんとくる、まるでなんかの冗談みたいに。

荷物つめないと…

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